とちもと2

 

No.84

株式会社アスリートプランニング

 

名前:栃本冴香(とちもとさえか)

HP:http://www.athlete-p.co.jp/

 

 

 

 

 

 

 

12/1

と聞いて皆さんは真っ先に何を思い浮かべるでしょう?

愛子様の誕生日?湘南新宿ラインが出来た日?世界エイズデー?(←次回の記事はこの世界エイズデーについてです。)?それとも地デジカの誕生日?(本当です、笑)

色んなものが浮かぶと思うのですが大学3年生の多くは、就活が始まった日と答えるのではないでしょうか。

 

この12/1を皮切りに13卒の就職活動が始まりました。私の大学でも以前より確実にスーツ姿の方が増えた気がします。

そこで今回はそんな就活シーズン到来を記念して?、体育会学生に特化した新卒採用メディアの開発・販売・運営などユニークな事業を行っている株式会社アスリートプランニングの女性社員、栃本冴香さんにお話を伺ってきました。

 

 

 

 

 

 

 

◆一人でも多くの『アスリート』を育てたい

 

 

 

―― 本日はよろしくお願いします!早速なのですが、アスリートプランニングの事業内容を教えてください。

弊社では主にメディア事業として『アスリート就職ナビ』(https://www.asupura.com/navi2013/ )というリクナビ・マイナビの体育会バージョンのWEBサイトの運営、アスリート就職セミナー、エージェントの新卒バージョンとして採用に関わるコンサルティング等を行っています。

 

加えて、大学支援事業として大学のキャリアセンターのコンサルティング業務を行っています。学内セミナーの企画など内定率アップのお手伝いをさせて頂いています。

 

他にも、体育会連盟との共同企画立案や、プロモーション事業、体育会支援プロジェクト等を手がけています。

 

 

 

 

―― なぜまた、体育会学生に絞っているんですか。

 

 

 

代表も言っているのですが体育会学生は総じて、組織のなかで協力し合うことの大切さや組織運営の難しさ、一つの目標に向かって継続的に努力を惜しまないことの重要性を痛感した経験があります。それらは企業のなかでも通じることであり、そのような体験をしてきた体育会学生は社会に出ても十分活躍していける人材であると弊社は考えています。

ですが、弊社が考える『アスリート』とはスポーツを一流にやってきた人達だけではなく、何か目標に向かって頑張ってきた人達を指しています。わかりやすい一例が体育会学生というだけで、今後もっと広く優秀な学生を支援していく可能性は十分あります。

 

そのうえで現在は企業と体育会学生のマッチングを行っているところなんです。

 

 

 

―― 栃本さんがやっていることは?

 

 

 

現在はメディア事業と紹介事業を中心に関わっていますが、一年でも時期によってやることが全然変わってきます。なぜかというと、就職支援や採用というのはシーズンによってやることが全然違うんです。だからホントに総合職みたいな感じなんですよね。会社が今重点を置く部分をサポートする事は色々やりますが、現在は営業職+学生対応スタッフとして勤務しています。

今の時期(取材日は11月中旬)は12/1からナビがオープンするので企業様・学生へナビのオープンや主催イベントのご案内をしています。

私達のナビはリクナビ・マイナビのようにオープンしたからといって、何も告知しないで自然に学生が来る訳ではないので、すごく学生との繋がりを重視しているんです。だから、学生との関係を深めるために直接部室や寮に会いに行くこともあります。4年生に3年生の子を紹介してもらったりもするので嬉しいことに部によっては毎年先輩から後輩へとアスプラ(アスリートプランニングの略)が引き継がれてるところもあるんです。

 

 

 

 

(部室・寮で回し読みされるアスプラ発行の『体育会就職情報誌ATHLETE』2012年新卒学生向け)

 

◆体育会が大好き

―― アスリートプランニングに入った理由を教えてください。

「縁」だなぁと思います。

私は前職に入るきっかけもアスリートプランニングが行っているイベントで出会った事なんです。当時の社員の方には色々相談にのってもらっていました。その当時お世話になっていた方がなんと今の上司なんです!私の転職活動の初回の面接時に出てこられたんですよ。本当は取締役の方が出てくれるはずだったのでびっくりしましたよ、「え!?なんで!!」って(笑)。

あとはやっぱり、体育会が大好きだからだと思います。

運動をやっている子って価値観が似ているんでしょうかね。一緒にいて楽だし、頑張っている姿を見て「いいなぁ」って自然に思えるんです。だから大学スポーツを見ててすごく応援したくなりますし、見てて泣けちゃうんです。スポーツをやっている人たちを支えたい、そんな気持ちがあったんでしょうね。

 

 

 

―― なるほど。縁はもちろん、潜在的に体育会気質だったんですね!そんな栃本さんはどんな大学生活を過ごされたんですか?やっぱり何かスポーツをやっていたんですか?

日大のスキー部に所属していました。俗に言う体育会なんですけど、日大の場合は保健体育審議会っていうんです、変な名前ですよね(笑)。

スキー部はパンフレットとかには書いてないんですけど、暗黙の女子全寮制で世田谷区にある一軒家に住んでいました。私達の寮は寮母さんとかがいなかったので4年生が寮を運営するんですよ、だから4年生だけ門限がなくて1年生9時、2年生10時、3年生11時、という非常に厳しい生活。1年生が担当する電話番に先輩たちがわざと抜き打ちで電話をかけて出方をチェックしたりすることも。

でもやはりスポーツをやっている以上、頑張っていることは認めてくれる集団でした。私も1年生のときに4年生につらく当たられた時期があったんですが、3年生が4年生に言われること覚悟で守ってくれたり、2年生が私達1年生のやる仕事を助けてくれました。だから先輩には感謝していると同時に、同輩同様大事な大事な仲間ですね。

―― 両親や兄弟よりもずっとずっと長い時間一緒にいれば時にぶつかり合うこともあって当然だろうし、でもそれ以上に絆は深まりますよね!栃本さんはスキーの何をやられていたんですか。

アルペンスキーでした。急斜面上の旗と旗の間を滑ってコンマ0.01秒まで競うスポーツ。

 

 

大学2年生まではプレーヤーとして活動してきたのですが、膝を痛めてしまいそこからは主務、マネージャー、総務、寮費の運営などを担当しました。あと、4年生のときには社団法人全日本学生スキー連盟の学生委員長をやらせて頂きました。

マネージャーの仕事の中心は夕飯作りと総務関係でした。単に料理と言っても「量」が半端ないんです!メイン1品と主菜・副菜が3品、加えてスープ・サラダもつけたりと…!!ハンバーグを作る時はスーパーで「ひき肉2キロ下さい!!」といった感じです。18人分を月に20日以上作るので先輩からもお母さんって呼ばれたりしてましたね(笑)。

 

 

 

また、食事面だけではなくプレーヤーのメンタル面のケアも担当して4年生のときは、1・2年生に伸び伸び練習して欲しかったので、何か辛いことはないか全員と文通していました。だからこそ後輩達の頑張りが非常に嬉しかったです。

―― 思い出は山のようにあると思うのですが、1番印象に残っていることを選ぶとしたらなんですか?

4年生の1月に行われたインカレじゃないかと思います。学生委員長として600人の前で壇上から喋ったことはもちろん、私の所属する日大は11連覇がかかっていた(現在は13連覇中)相当なプレッシャーのなか逆転優勝出来たんです。

私もプレッシャーで潰されそうになっていたプレーヤーを「そんなことのために頑張ってるんじゃないじゃん」「負けてもいいから、この四年間苦しかった分後悔しないように、最後の笑顔で終われるように試合行っておいで~」って励ましたり。辛い練習を何年も見てきたからこそ最後のインカレで優勝出来たことは一生の思い出ですね。

 

 

(優勝の喜びを仲間と分かち合う。栃本さんは前列左。)

 

 

 

 

 

◆偉大な母に近づきたい

 

 

 

 

 

 

 

―― 栃本さんの夢は?

 

 

夢って聞かれたら絶対にこれを言うんですが、幸せな家庭を築くこと、なんですよね。

 

 

―― 栃本さんが考える「幸せな家庭」とは?

 

 

笑っていられる家庭です。

 

 

 

今離れているのに言うのもおかしいんですが、私は実家がすごい大好きで、、、

スキーという非常にお金のかかることを何も言わずずっとやらせてくれた両親が大好きだし、尊敬してるし、私もゆくゆくはそうやって子供に言ってもらえる親になって、笑いが絶えない家庭を作りたい、と思っているんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―― 目標となる人が一番そばにいたんですね!お母さんは何をやられているんですか?

 

 

学校職員です。俗に言う保健室のおばちゃんですかね(笑)。でも、母は本当に偉大だと思っていて…

家族で近所を歩いていたらよく母の生徒・卒業生と会うんです。あんまり絡みのない先生だったら声なんて掛けたりせず無視するか逃げるじゃないですか。でもほとんどの子がトッチーって呼んで駆け寄ってくるんですよ!!一瞬家族の中の誰か分からないですけど(笑)。そういう姿を見て、外でも信頼を勝ち得て、家庭でも信頼を勝ち得ている母はすごいなぁと常々思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆学生時代の経験は絶対生きてくる

 

 

―― 栃本さんが学生に伝えたいことを教えてください。

 

 

 

 

 

 

 

今しかできないことって絶対あるんですよ。それを絶対見逃さずそれだけでも頑張ってもらいたいですね!

 

 

 

たとえば、合コンするだとか飲み会するだとかは確かに楽しいかもしれないけど、ずっと出来るじゃないですか。でも大学にいるとき勉強するとか友達作るとかって絶対今しか出来ない大事なこと。社会に出て3年目の者が言うのもなんなのですけれど、それが絶対将来に生きてくるなというのをすでに感じています。

 

 

―― 今本当にすべきことを見つけられない、自分って本当は何をやりたいんだろう、と悩んでいる学生に対してアドバイスをお願いします。

 

 

やはり、友達・仲間など人との繋がりを作ることじゃないでしょうか。

 

 

 

社会に出たら仕事上のお付き合いは多いですけれども、その人との絆や繋がりがその時その時でしかないものも少なからず生まれてきてしまいます。

 

 

 

だからこそ、たとえば挨拶交わしただけでも絶対何か縁があるはずなので、時間に余裕のある学生のうちはその人だけに毎日会って徹底的に仲良くなってみるのもいいかもしれませんね。私自身も今度、大学三年生の時に毎週渋谷で会っていた親友の結婚式でスピーチをやることになっていますし(笑)。

そんな人との繋がりをたくさん作ってもらいたいなと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

怪我によってこれまで生活の中心だった競技から離れることになった時、栃本さんを支えてくれたのは家族であり、親友であったそうです。それまで一生懸命に頑張ってきた姿を見てきたからこそそのような深い絆で結ばれていた。スポーツに一生懸命に取り組むことから生まれる深い絆を再認識しました。

そして、スポーツに限らず日々今何をするべきか真剣に考えていくべきだという栃本さんの言葉にとても共感しました。お母様のようにみんなから信頼を寄せられる母親になって幸せな家庭を作ってもらいたいですね。

 

 

 

 

 

 

 

最後に栃本さんの想いを引用して終わりたいと思います。栃本さんありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

「春高に出てた人達に憧れてバレーを始めた人って絶対いると思うんです。でも春高に出場しても大学を卒業して就職する人たちもいるじゃないですか。そういう人達が社会の第一線で働いて活躍しているってのを知ったら体育会学生も自信を持つし、大学でも競技を続けようって考えると思うんですよ。

 

 

 

体育会学生のなかにはあまり勉強をやってきてなかったがために自分を過小評価してしまう学生もいるのですが、ほとんどの子達はやれば出来る子だと思うんですよ。だからそういう子達に『出来るよ』って、『苦しいことを今まで決して投げ出さずやってきたんだから出来るよ』っていうことを伝えたい。そういう人たちこそ社会に出て羽ばたいて欲しい。それが私の願いです。」

 

 

 

 

【文・写真…長瀬晴信】