伊藤

 

No.63 

株式会社En 代表取締役CEO

名前:伊藤翔太

大学:東京大学

 

 

 

 

時空間SNS”EnCitii”を展開する株式会社En。

 

EnCitiihttp://itunes.apple.com/jp/app/encitii/id446569617?mt=8は地図上に現在・過去・未来の出来事をプロットしていくことで、友人や家族、旅先でたまたま同じ場所に行ったことがある人など、気になる人の人生の軌跡を追体験することができるサービスである。現在はWEB版とiPhoneアプリ版で展開中。

 

 

 

これまで不可知であったつながり[縁]を可視化し、体感可能なものとするサービス”EnCitii”の根本にある考えなどを代表取締役の伊藤翔太氏に伺った。

 

 

 

人生の軌跡を可視化するサービス

 

 

 

―― 時空間SNSってなんですか?

 

 

 

人間って常に時空間の中に生きている、存在し続ける連続体なんです。その行動を記録しようっていうのが時空間SNS”EnCitii”。具体的に言うと、いつ・どこで・誰が・何をしたのかが記録されるわけです。その人の人生の軌跡を記録し可視化するサービス。

 

 

 

これからますますモバイルインターネットの時代、つまりデバイスが移動できるようになります。それらデバイスを使って「ここにどういう店があります」という店情報(便宜情報)が見れるわけですが、本当に欲しいのは人の軌跡だと思うんですよね。どこで誰が何をしたのか。だって彼女が昔どんな男と付き合ってたんだろ?とか気になりません?(笑)人には歴史がありますし場所にも歴史があるんです。そこに目をつけたサービスですね。

 

 

 

 

 

―― EnCitiiの強みはどこにあるとお考えですか?

 

「いつどこで誰が何をしたストーリー」っていうのは陳腐化しない。コンテンツが溜まれば溜まるほどストックとしての価値が高まる。しかも、1つの情報は時間を経ても不良債権とならずほぼ一定の価値を保ち続けるんです。ですからストーリーが増えればプラットフォームとしての価値も上がるし、SEO対策にも効いてくる。そこが強みだと考えています。

あとは、これはお茶らけた話なのですがEnCitiiで確認しおけば偶然を装って好きな女の子と予定を合わせられますよ(笑)。

 

 

 

EnCitiiの面白さをより詳しく知りたい方はこちら→http://encitii.blogspot.com/2011/09/encitii.html

時空間SNSは必然から生まれたサービス

―― 伊藤さんがEnCitiiを始めたきっかけは?

 

 

 

大きく3つあります。

一つ目は、ゴキブリの話。

 

ゴキブリは記憶が出来ないので時間がない。一方、人間には幸いなことに記憶があるので1秒前を覚えることが出来る。

 

このことが何を示すかというと、記憶という概念が生まれたことで時間が生まれ、「1秒前、別の所にいたやん」ということから移動という概念が生まれるんです。更に「あれ、移動してる。どこにいるんだろう」ということから空間という概念が生まれる。

 

つまり、記憶と時間と空間っていうのは同じ概念であり、時空間の中の記憶を記録していくというサービスが生まれるのは必然なんです。

 

 

 

ふたつ目は去年の夏、二子玉川の高島屋のテラスに居た時のこと。外のビルを見ながらそのなかには色んな人の思ってることとかストーリー、文脈があって、それらが絡み合って世界が作られているんだっていうことに単純に感動したんです。それらを可視化してみんなに分かってもらいたい。そうしてユーザー同士の”縁”が生まれたらな、と思ったんです。

 

 

 

あとは、個人的な想いとしてプラットフォームをやりたいという想いがあった。

「プラットフォーム」とは、独自のデータベースを持ち、かつエンドユーザーまでがそれにアクセス可能なインターフェースをもつということ。iPhoneがそのいい例。なんでかと言うと、データベースとして超巨大なappstoreとitunesがありそれらをユーザーが自由に見たり聞いたり使ったり出来る。そのような全体として構造化されたサービスを作ってみたかったんです。

 

(パートナーストラテジストの安原祐貴さんと)

 

 

 

EnCitiiの無限の可能性

 

 

 

―― EnCitiiをマネタライズをしていく際のポイントはどこにあると考えていますか?

 

 

 

事業のポイントは一つ。僕らのポイントは、

 

世界中のストーリーを集めてきて、それらを世界中の人に見せること。

 

その「いつどこで誰がなにをした」情報は必然的に絞れるマーケティングを自然にしているんです。プロットした場所から広告出す情報のエリア、その人の過去のストーリーからどんな人かが分かる。つまり、既存のものよりはるかにターゲティング出来るんです。一人一人にマッチする広告を載せられます。

 

ですので、とにかくストーリーを集めることが重要だと考えています。EnCitiiはストック型のサービスなのでコンテンツが溜まれば溜まるほど魅力的になりますからね。

 

 

 

 

 

―― これからいかにスケールさせていく予定ですか?

 

 

 

有効だと考えているのはイベントタイアップ。

 

EnCitiiでは未来の出来事も書き込めるのでイベントをやる人はイベントをソーシャルメディア上(twitter)にも拡散できる。それにいついつなにやりますっていう情報だけじゃなく、参加した人がイベントの感想を書き込んでくれたら1つの場所にいろいろな視点を提供してくれる。それが今後の宣伝にも繋がりますしね。

 

 

 

あとは場所タイアップ。これはその場所のストーリーが欲しい人とタイアップするということです。たとえば富士山のストーリーがたくさん集まっていたら富士山観光協会とタイアップするみたいな感じになります。

 

 

 

また人とタイアップするのも面白いと考えています。演奏会などはただ単に聞きにくるんじゃなくてそのアーティストのストーリーがあってそのなかで、ひとつの演奏会に行く。ほんとに好きな人はそのアーティストの全体の文脈を知っていて、応援しているはずなんです。たとえばなでしこジャパンがいい例。私たちはただ単に決勝のアメリカ戦に勝利したのがすごいと考えているのではなく、苦しい練習環境・資金面などの背景を知っているからこそ世界一になった彼女たちに賛美の言葉をかけているのでしょう。

 

 

 

とにかく今は面白いストーリーをどれだけ集めるかが鍵ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伊藤さんは非常に論理的かつ想像力豊かな方だった。難しい内容の話もすぐ具体例に置き換えてくださり分かりやすい。そして何より、EnCitiiについて熱く語る姿が印象的で、その姿こそがEnCitiiの無限の可能性を実によく現していた。

 

人がいれば、その人の数だけストーリーが存在する。EnCitiiを通じて、これからどれだけ多くの人が本来ならば見れなかった”ストーリー”を共有していくのか楽しみだ。

 

EnCitiiを使ってみる→http://www.encitii.com/login

 

 

 

 

 

【文・写真…長瀬晴信】