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まずは何も言わず、この動画を見ていただきたい。

 

彼の名前は、MASA

 

バケツをドラムにして叩き、

塩ビパイプをディジュリドゥにして吹く。

(※ディジュリドゥは、オーストラリア大陸の先住民・アボリジニの金管楽器)

 

ひとたび演奏を始めれば、彼の音楽に通行人は足を止める。

筆者もそのうちの一人だった。

 

バケツドラムで人々を魅了する、

路上パフォーマーの魅力に迫る。

 

 

■バケツドラマー MASA(本名:加藤 将道)

1988年生まれ。神奈川県出身。

2012年2月から、オーストラリア・メルボルンでバケツドラムを始め、

バスキング(路上パフォーマンス)をする。

日本に帰国後、2012年5月から約半年間、バケツドラムでバスキングをしながら、

ヒッチハイクで47都道府県を旅する、「バケツドラムの旅」を開始。

現在は、完全自主制作のデモCDを完成させ、

再びオーストラリアでバケツドラムのパフォーマンスを続けている。

 

 

ドラムを捨てて出会ったのが、バケツドラムだった。

 

バケツドラムとは、大学生の時にネットで出会ったね。

Youtubeとかニコ動とかでドラムの動画を見ていると、バケツドラムも出てきてさ。

だから存在自体はずっと知っていたよ。

                              

そして、22歳の時にワーキングホリデーでオーストラリアのケアンズへ行ってさ。

俺ずっと、路上パフォーマンスをしたかったんだよね。

だから、オーストラリアの路上でドラムをやろうと思ったの。

 

それでドラムセットを一式購入して、

路上パフォーマンスをやるためのライセンスを取得しに行ったのよ。

そしたら、「打楽器禁止だからダメ。」って言われちゃって(笑)

そうこうしているうちに、1年間のワーホリが終わっちゃったんだよね~。

 

 

購入したドラムをどうしようか考えたんだけど、

仕事で知り合ったオジサンの家に、

「またオーストラリアに戻ってくるから、それまで置かせて!」って言って、

ひとまず置かせてもらったね(笑)

 

そのあと帰国してから3~4か月後に、またオーストラリアに戻ったの。

今度は、メルボルンに行った。

メルボルンなら路上パフォーマンスでドラムができるらしいっていう噂を聞いたから。

 

でも、重いドラムを運んでるうちに、あまりのドラムの重さに萎えたんだよね(笑)

で、「ドラムいらねぇ」って思って、友達に売ったんだ(笑)

 

そのときに、ドラムの代わりにバケツを叩くしかないだろうと思った。

バケツなら持ち運びも楽だし、初期投資も少ないからね。

友達にドラムを売った直後にホームセンターに行って、バケツとケーキの型みたいなのを2個ほど買って

メルボルンでの路上パフォーマンスのためのライセンスを取得しに行ったんだ。

それが俺のバケツドラムの始まりだった。

 

 

MASAが奏でる、音楽のコンセプト

 

俺が今、バケツをドラムにして叩いて、

ホームセンターで買った、塩ビパイプをディジュリドゥにして吹いているコンセプトって、お金をかけないでどれだけ音楽を楽しめるかっていうテーマのもとなんだよね。

 

オーストラリアではホームセンターで買ったバケツを叩いていたけど、

今はガソリンスタンドもらった、ごみのバケツを使っている。

 

それは何故かというと、音楽を楽しむハードルを下げたいとずっと思っていたから。

 

いまの時代、お金を払えば、CDも楽器も買えるし、高いスタジオにも入れるし、

ライブにも行けるし…。

お金を払えばいろんな楽しさを得られるよね。

 

お金のある人はそれでいいかもしれないけど、

お金のない人は、「どうしよう…」ってなるじゃん。

 

例えば、大人と子供。

大人はお金を持ってるけど、子供は持ってないよね?

 

だから、子供が音楽を楽しむためには、お金じゃない要素が必要なのさ。

そのときに、俺がやっているバケツドラムっていうのは、それに通じていると思う。

 

世界を見ると、先進国の人も発展途上国の人もたくさんいるけど、

みんながそれぞれなりの音楽の楽しみ方をしていると思うのね。

 

けど、ハードルの高さが違う。

 

発展途上国の人はお金がない中で、

木とか拾ったもので音楽をやっている人もいるんだと思う。

 

だけど、俺ら日本人はお金を払って音楽をやってる。

お金をかけて音楽をやることは悪いことじゃないけど、

そのことによって、音楽のハードルを上げちゃってると思うんだ。

 

だから、お金を遣わなくてもこんなに音楽を楽しめるんだっていう、

“音楽のハードルを下げること”を、俺自身のバケツドラムで表現したいと思ってる。

 

だって、「バケツを使って、これだけ音楽ができるんだ!」って分かったら、

すごく楽しくなると思うんだよね。

 

それで、俺のバケツドラムを見てくれた人が家に帰ってバケツを叩いてみて、

”楽しい”っていう価値観が得られれば、次は本物のドラムを叩いたときに、

もっと楽しく叩けると思うんだ。

 

 

だから、実は、俺の音楽の、“お金をかけない”っていうテーマの裏には、

“お金をかける”っていうメッセージも含まれているのさ。

 

お金をかけないっていうことだけを伝えたいわけじゃない。

本当は、お金をかけない音楽を通して、お金をかける音楽の意義も伝えたいと思ってる。

 

初めにお金をかけないで音楽が楽しめた人は、お金をかけて音楽をやると、

もっと有意義に、楽しく音楽ができると思うからね。

 

そういうことが、俺の一番のメッセージだな。

 

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