図1

あなたはモノを買うときに、

そのモノがどこで、誰が、どのようにして作ったかを知っていますか?

知ろうとしていますか?

買う前に少しでいいから、考えてみましょう。

それだけで“モノ”の見方が変わるかもしれませんよ。

 

フェアトレード
「フェアトレード」、直訳すれば「公平な貿易」。現在のグローバルな国際貿易の仕組みは、経済的にも社会的にも弱い立場の開発途上国の人々にとって、時に「アンフェア」で貧困を拡大させるものだという問題意識から、南北の経済格差を解消する「オルタナティブトレード:もう一つの貿易の形」としてフェアトレード運動が始まった。フェアトレードとは、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指ざす「貿易のしくみ」をいう(「フェアトレード・ラベル・ジャパン(FLJ)」より引用)。

松島日奈子
同志社大学経済学部経済学科3年。大阪府出身。通称“ひなやん”。
大学1年生の春からフェアトレードサークルTicaretteに所属。
夏には学生団体FTSN(Fair Trade Student Network)の全国サミットに参加し
刺激を受け、すぐさまFTSN関西に入ることを決意。
2年生の9月から1年間FTSNJapanの代表も務め、フェアトレードの普及や、議論・発信の場を作ることに尽力。主な活動としては、バレンタイン一揆2014や、フェアトレード学生サミットなどが挙げられる。

 

フェアトレードの「役割」

5図

そもそもフェアトレードとは何なのだろうか。

現在途上国では、作った農産物の対価が低く、
低い賃金で働かざるをえないという現状があります。

賃金が低いと、貧しい生活しか出来ない。貧しいから子供を学校に行かせられない。
子供もしっかりとした学力がないから、ちゃんとした仕事につけない。だから、その子供も貧しくなる、のように負の循環を繰り返してしまいます。

フェアトレードは、この負の循環を断ち切るために、労働者が経済的に自立して生活していけるだけの賃金を支払って、貿易をしましょうという考え方のことを言います。まだまだ日本での認知度は低いですが、最近では関心を持ってくれる人が多くなってきています。

フェアトレードの役割は、貧困を招く負の循環を断ち切ること。
消費者だけでなく、生産者にとってもハッピーな世の中を実現するための一つのツールだ。

 

□フェアトレードの隠れた「真実」

プレゼン

フェアトレードの関心は高まってきており、企業の社会的責任を果たす一つの方法として採用されることも多くなってきた。しかし、フェアトレードは誰にとっても「善」であるとは限らない。

私もフェアトレードがいくら生産者にとって良いものであるとは言っても、100%善であるとは言えません。失敗例も多く、まだまだ批判される点も多くあります。

例えば、フェアトレードは貧困層を救うための方法ですが、最貧困層を救うためのものではないということです。明日生きるか死ぬかの人に仕事が経済的自立がって話をしても無理な話なんです。その場合は寄付とか物資提供が必要になってきます。

またフェアトレードには最低価格制度というものがあって、どれだけ原料の市場で取引される価格が下がっても、輸入業者はある一定の価格以上を生産者に保証しなければいけません。この仕組みは生産者が一定の利益を得ることが出来る一方、労働意欲を下げることにも繋がりかねません。

このようにフェアトレードにはまだまだ議論の余地がある。
疑いの目を持って接することも必要なことのようだ。
では、正解のないフェアトレードにひなやんが携わる理由とは。

私がフェアトレードを普及する活動を行っているのは、
あくまで児童労働や強制労働などの問題が今確実に存在するということを伝えるためです。
フェアトレードは知ってもらうための手段にしか過ぎない。

例えば1枚Tシャツを買うとして、そのTシャツがどんな人が、どれだけの賃金をもらって生産して、どのような工程で私たちのお店に並んでいるのかを知ると知らないのでは、おそらく考えることやこれからの行動までも変わってくると思います。

何度も言いますが、大切なのはあくまでも「知ること」です。
知った上で、どう考え行動するかは個人の自由。
知って貰わないと考えることすらも出来ないから、
私は一歩目を踏み出すきっかけを与えたいと思っています。

まずは「知ること」。そして、国際問題を身近な出来事として感じること。
何よりも自分の行動の選択肢を増やすことが大切なのだ。

 

□フェアトレードという、「キッカケ」

6図

フェアトレードに深く携わってきたひなやんが、フェアトレードを通じて伝えたいこと。

フェアトレードの活動に関わって、色んなことを知って、考えて、行動していくうちに、色んな人が、色んなところに生きにくさを感じて生活していることが分かりました。また、その人たちのために、何かアクションを起こすことは誰にでも可能だということも知りました。

実は、私も生まれた時からアレルギーやアトピーを持っていて、食べ物は勿論のこと、シャンプーとか歯磨き粉とか日用品でさえも制限されていました。アレルギーを持っていることがとてもコンプレックスだったし、自分に全然自信が持てませんでした。

でもだからこそ、フェアトレードの活動に携わることが出来たと思うし、これからも今困っている人たちが、少しでも過ごしやすくて自信が持てるような社会をつくる何かをしていきたいと思います。

自分に出来ることは必ずある。小さくてもいい、想いは人々の心に必ず届く。

 

自分にとっての当り前って、常識ってなんだろう?

自分にとっての日常は、誰かにとっての非日常かもしれない。

フェアトレードはそんな日常と非日常のパイプ役だ。

私たちが知りえなかった世界について考えるきっかけを与えてくれる。

だから、まずは“知ること”から始めよう。

出来ることから始めよう。

その第一歩が、社会を変える道になると信じて。

 

 

 

FTSN Japan HP:http://www.ftsnjapan.com/

FTSN 関西支部 HP:http://ftsnkansai.jimdo.com/

Ticarette HP:http://doshisha-fairtrade.jimdo.com/

 

【文:友竹功至郎 写真:松島日奈子】