本能で虫を食べた僕と、頭で考えて虫を食べる僕。

 

カレーを食べながらのインタビュー
「チキンカレーのチキンがなんかミールワームの味します!なんだこれ!(笑)」

彼がそう言い出したからには、話題は虫食へ

 

ミールワームは脂質が多めなので食べ過ぎると太るかもしれませんが(笑)、虫は栄養たっぷりなんです。毎日バッグに入れて持ち運んでいるコオロギやゴキブリも栄養価は高いです。

いや、うまい棒とかチロルチョコとか買ってる場合じゃないですよ。本当に。100匹400円くらいで買えるんですから。コスパ良すぎです。

 

彼は手作り虫料理をよくTwitterにあげている

 

僕は、基本的には、虫は生で踊り食いします。それが虫食の醍醐味だと思うので。口の中で動いてるって状況がたまらなくて、口の中でどう遊ばせてどう食すかなんて……ここ語り始めると止まらないのでこの位にしておきますが(笑)。

虫食の調理については、いくつかそういう類の本も発売されています。内山昭一さんの『昆虫食入門』やムシモアゼルギリコさんの『むしくいノート』等はお勧めです。

ただそこに調理法が載ってない虫もいるので、そういう場合はとりあえず揚げておきます(笑)。とりあえず何でも揚げておけば美味しいです。揚げたら食感勝負なので。でも味わえば、虫の味もわかります。

 

そもそも、どうして虫を食べ始めたのだろうか?

 

はじめて虫を食べたのは4歳くらいの時でした。もともと虫採りが好きでよく虫を採っていて、当時は『昆虫博士』と周囲に呼ばれていました。

そんな感じで虫と戯れていた日々でしたが、ある時、虫を食べていたんです。『食べよう!』って考えて食べたのではなく、自然と”虫を口の中に入れる”という行動に出てたんです。

もちろん、その時は食糧難なんて知らないし、環境問題とかも知らないので、本能のままに食べていたんですよね。けれども一度食べたら意外と食べれたので、他の虫はどういう味なんだろうってなって、よく虫を捕まえてその場で食べたりしてましたね。キャッチアンドイートです(笑)。

ただ、だからといって4歳から今に至るまで毎日虫ばかり食べてたわけでもなくて、たまに食べていたくらいですね。虫以外の食事も食べますよ、このカレーもそうですし。

 

彼が使命感に駆られたのは、国連の報告書がキッカケだった

 

昨年、国連食糧農業機関(FAO)が昆虫食を推奨する報告書を出したんですよ。それを読んだ時に、昆虫食は自分の趣味でとどめておくには勿体無いって直感的に感じたんです。

その後も、新聞で昆虫食の記事が掲載されたり、本屋さんに昆虫食の書籍が並べられたりすることも増えてきて。そんな流れの中で『今後は昆虫食が必ず来る!』そう感じました。

報告書でも指摘されていた、将来的な食料難や環境問題がなかったら、僕も今ほど本格的に虫は食べていないでしょうし、昆虫食で挑戦したいとは思わなかったはずです。

 

4歳の時は本能のままに、今は頭で考えて、虫を食べる
彼はそれを『面白い』という

 

たとえば今そこをゴキブリ歩いていて本能的に『食べたい!』とは思わない。ただ、ちょっと考えて、『食べたいな!捕ろう』とは思うんです。小さい頃と比べて、食べる動機が違うんですよね。小さい頃は本能的に食べていた。けど今は考えて食べている、同じ昆虫を食べるという行為に対して、正反対のアプローチをしているんです。これは面白いなと思います。

人間の歴史をさかのぼれば、今までにも食糧難があったんわけです。それなのに虫が根付いていない地域も多い。その理由は沢山考えられます。そういう研究も既にあります。『虫は食べないものだ』という先入観や『気持ち悪い』『グロテスク』という見た目にも起因するのかもしれません。ただ、それだけでは昆虫を食べないことを説明しきれない。

昆虫食が広がらないヒントになる部分が昆虫食への正反対のアプローチを探求した先にあるのかもしれません。僕はそう感じています。その意味で全く別の動機で虫を食べた経験を持つ僕にしか出来ないこともあると思います。

これから虫食を広めていくためにも、そこはしっかり突き詰めてみたいなって思っています。

 pakuri  

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