京都学生祭典

地域活性化を目的とし、1000人規模となる祭典を12年間開催してきた団体だ。

毎年盛り上がりを見せる学生祭典。

しかし、活動に納得のいかない大学生がいた。

彼の名は、松岡将貴。

彼は、今年の実行委員長として立ち上がった。

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【プロフィール】 
新潟出身。修学旅行の際に訪れた京都に惹かれ、京都教育大学へ進学。さまざまな人と関わろうと考え、大学一年生の頃は多くの学生団体とかかわりを持つ。教育と国際に興味があるため、国内外での活動を活発に行う。

 

自分を出せなかった小学生時代

松岡さんは、どんな子どもだったのだろうか。
 子どもの頃、周囲に気を使っていて自分を出すことができませんでした。一時、仲間外れにされたことがあって以降、仲間外れにされたくなくて、学校で一番強いグループに入っては、「虎の衣を借る狐」状態でした。ドラえもんでいう、スネ夫的存在だったんです。

でも、それはとても生きづらかった。
 そういう子どもたちを作りたくない。だから、昔の僕のように周りに気を使って自分を押し殺している子どもたちに、自分の可能性に気付いたり、もっとのびのびと活動して欲しいんです。

そんな松岡さんは、国際交流に興味を持つ。
 中高で県の交流事業で異文化交流する機会が多かったんです。大学生になってからも、NGOのボランティアで日本語教師をしたり、青少年交流したり、学生団体主催の交流プログラムに参加したりしていましたね。とにかく、世界と自分を繋げようと、色んな形で国際交流をしました。

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その中で、一番衝撃を受けたのはバングラデシュの生活環境だったという。
子どもたちは学校にも行けず、生活のために働いたり、売春をしなければならないんです。バングラデシュと日本。生まれた所が違うだけで生活がこんなにも違うのか、と思いました。

そのときから彼の夢は、世界中の子どもの可能性を広げ、幸せにするということになった。そのために、まずは自分の視野を広げたいと思った。

 

もっと視野を広げたい

もっといろんな人とのかかわりを欲した彼は学生団体を探し始める。
 大学内だけでなく、もっと様々な人の価値観に触れたいと思い、学生団体に入ることにしました。とにかく一年の頃には様々な学生団体の説明会に行きました。

そんな中、彼は京都学生祭典に出会う。
 
正直、活動内容はよく分からなかったのですが、何よりも所属大学の多さに惹かれました。それ以上に、雰囲気とメンバーが素敵でした。真面目で、しっかりしている人たちの集まりだと感じたんです。

こうして入った京都学生祭典。一年目はひたすら楽しんだ。そして二年目を迎え、メンバーをまとめる代表となる。
 
二年目は十数人のメンバーをまとめる代表として、マネジメント力をつけたいと思っていました。まずは代表としての信頼を得るためにも自分が素敵な人になろうと思い、人間力をつけ、成長することを目標に活動しました。

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引退宣言、そして三年目の決意

団体の活動自体に興味のなかった松岡さん。実は一度、引退宣言をしたという。
 
2回生の10月が来る前に、引退宣言をしたんです。そのくらい、この活動に不満を感じていました。でも、辞めたとたん、穴がぽっかり空いちゃって。一度離れてみて、人の大切さや、自分の頑張りを認めてもらうことの嬉しさに気付くことが出来ました。それくらい、僕にとって京都学生祭典は大きい存在だったんです。

引退宣言から一週間で彼は戻ってきた。そこから、信頼を取り戻す日々が始まる。
 
大変でした。まずは、自分が作ってきたチームの信頼を立て直すところから始めました。でも、僕の頑張りを認めてくれる人がいてくれました。だから今、こうやって委員長を務めさせていただいています。

だからこの組織を、メンバーの意識を変えたいと思うようになった。
 
始動当初、この学生団体の目指す目的は何か、そのためにすべき活動は何かを皆がちゃんと答えられなかったんです。そこでまず初めに、京都学生祭典の設立・存在理由、京都の活性化とはどういうことなのか、そのために団体が目指すことは何かをとことん話し合いました。

 

人の喜びをつくりたい

メンバーには誇りを持って活動し、何かを得てほしい。
 
学生団体ってやらなくてもいいことをしているじゃないですか。でも、そこに目的を持って取り組んでもらうことで、各自がその活動に参加する意味と誇りを持ってもらえるようになる。そのために、自分のためではなくて周りの人のためにどれだけのことが出来るのか。人を支援する、人の喜びをつくる人になりたいです。

壁にぶつかった時に、たくさんの人に支えられてきたからこそ、今度は自分が支えたい。
 
いろんな困難にぶち当たったから僕は成長できて、もっともっと成長したいという欲がわいてきました。それが今、とても楽しいことに感じています。それを皆にも味わってもらいたいなと思うんです。

京都学生祭典

 委員長をしていて一番楽しいのは、組織の体制を変える立場として、皆の活動を良くすることを考えることだと言う。
 人によってやりたいことや得意分野は違いますよね。だからこそ、委員長として各々の挑戦する場所や、能力を発揮できる場所をつくりたいんです。そのためにメンバーそれぞれが目標を持って、得るものの大きい活動してもらいたいですね。

 

 

「数ある団体の中から京都学生祭典を選んできてくれたのに、
何も得るものが無かったらもったいないじゃないですか。
だから一人一人に目的を持って活動してもらって、
多くのことを得て欲しいなと思っています。」

 

支えられた人がいる。

だから、支えたい人がいる。

松岡さんの、委員長としてのこれからが始まる。

京都学生祭典HP

 【文:市川陽菜 写真:松岡将貴,市川陽菜】