1603729_441265586001345_838420315_o - コピー渡辺淳(わたなべ じゅん)・・・1989831日生まれ。宮城県仙台市出身。

明治大学経営学部の4年生だった201111月に休学。フィリピンのセブ島に渡り、留学とインターンを経験する。翌年8月に帰国し、休学経験者の共同ブログ「休活BLOG」の立ち上げに携わる。2013年春に同大学に復学し、秋に卒業。2014年春に外資系メーカーに就職予定。

 

「休活BLOGhttp://kyukatsu.com/

 

渡辺淳さんの記事

“普通だった”MARCH大学生が留学を挟んで2回就職活動をした結果。

※この記事を皮切りに、現在に至るまで好評連載中!!

 

 

「休学」

 

大学生の100人に1人は休学している。

 

病気やケガ、経済的な理由、就職留年・・・といった休学から、

 

バックパック、起業、海外留学、ワーキングホリデー・・・といった休学もいる。

 

積極的な選択か、消極的な選択かは十人十色。

 

その中で、「4年生の後期に休学」という珍しい決断をした方がいた。

 

渡辺淳さん。5年半の大学生活を経て、今春社会人になる24歳。

 

彼はなぜ、卒業間近の4年生の後期に、突如休学を決めたのだろうか。

 

 

就職活動ですね。

受ける企業にエントリーシートというものを書いて送るとき、「明治大学4年の渡辺淳という男には、○○という武器があります。」ということをアピールしなければならない。

 

 

でも、それまでの4年間は平凡で怠惰な大学生活しか送っていない。サークルに全力を捧げ、他は居酒屋のバイトをしたり、麻雀をしたり。よくいる大学生ですよね。

 

 

ただ漠然と、「海外に行きたいし、総合商社や外資系とかカッコいいなあ」って薄っぺらく考えていただけでした。でも、そういう自分の行きたい業界・会社を受けようとしても、周りの学生に比べて、圧倒的に自分は武器が足りない。

 

 

最終面接までいけた企業は、「入れる会社ならどこでもいい」という気分で受けた、自分の余り興味のない企業でした。10年目や20年目の社員さんに会った時に、「こういうカッコいい大人になりたい」って自然に思うことが出来なかった。

 

 

このままずるずる入社しても、自分がイキイキとしていない将来が見える。分かりきったレールに乗っかっていいのか、線路を変えないとまずくないか?ってモヤモヤしていましたね。

 

 

そんなとき、地元宮城で震災が起きた。

 

自分の力では、僅かなことでしか貢献できなかった。

 

こういう時に、大きな影響力を持って動ける人になりたい。

 

Facebooktwitterをみると、活動的な人が数多くいる。

 

人生一度きり。自分は、何にも武器のない平凡な人間のままでいいのか。

 

 

相談できる人は少なかった。さすがに大学4年の後期から就活をやめて休学する人なんて聞いたことない。

 

 

でも、いま休学して線路を変えなかったら後悔する。レールに乗って510年経った時に、「あの時、もし1年間留学をしていたら、自分はどうなっていただろうか。行っとけばよかったかな。英語を学んでおけばよかったな。」って思う自分がすごく怖かった。

嫌だった。それが決断を後押ししました。

 

 

東大や早慶を卒業して、魅力的な企業に進んだ学生たちは、英語が喋れる人だらけ。

だから、英語はひとつの武器になるんじゃないかと早くから思い浮かんでいたけれど、英語だけでは今の時代は足りない。

 

 

英語に加えて、実際に海外で働いてみたり団体を作ってみたり、普通の学生と一味違った経験を積極的にして、「武器」を作っていこうと思いました。

 

 

新興国の雰囲気が大好きな渡辺さんは、「当時は周りに行っている人がほとんどいなかった」というフィリピン・セブ島へ飛び立った。

 

現地企業へのインターンの参加も見据えた、語学留学。

 

とはいえ、海外で英語を話す経験といえば、インドに観光旅行した時だけ。

 

休学前のTOEICのスコアは525

 

どのように英語力を上げていったのか。

 

 

理屈っぽいこと考えず、とにかく喋りました。SVOとかだけ頭に入れて、関係代名詞とかを無理に使わず、一文一文区切って話そうと意識していました。

 

 

最初は悔しかった。韓国や台湾から来た、大学に行ってないような子達が、ペラペラ話しかけてくる。それなのに、クラスメートとの会話についていけなくて、返答ができず、愛想笑いをするしかない。

 

 

会話中に「こいつは英語喋れないから」って空気が流れて、周りが配慮してくれたこともあった。英語を話すことが億劫になることもあった。

日常生活に不自由がなくなるのに、3~4ヶ月かかりましたね。

1059148_577205715696568_271806193_n

↑現地の学校にて

 

 

上達法ですか?日本にいて英語を喋れるようにすることって、確かに不可能ではないんですけれども、やっぱりバイトでもゼミでも使わないってなると、日本の大学生が継続的に勉強するのはモチベーション的に難しいんじゃないですかね。

 

 

ですから、僕個人の意見としては、「休学して英語圏の国に行っちゃえばいいじゃん」ってかんじですね。お金はバイトを頑張れば何とかなると思うので。

 

 

アメリカ、イギリス、オーストラリア・・・英語圏の国はたくさんある中、

 

英語初心者にフィリピンを薦める理由を、彼はこう語る。

 

 

まずなんといっても金額。アメリカやイギリスに行くより断然安い費用で、1ヶ月でも3ヶ月でも、どっぷり英語に浸かることができる。

 

 

フィリピン人講師ってどうなの?って、よく聞かれるんですけれど、初心者はまず、英語馴れ・外国人馴れをすることが大事なので、日本人が比較的音を聞き取りやすいフィリピン英語の方が伸びやすいと思います。TOEIC800点レベルまでならネイティブ圏に行かなくても十分ですよ。

 

 

アメリカやカナダの学校なんかは、スペインや南米出身のスピーキングに長けた生徒に混じって、十数人でクラスを受ける、というパターンが多い。2回目の留学とか、中級者以上の方とかは向いていると思います。

一方、僕の通ったセブ島の学校は、1日で、マンツーマンレッスンを5時間、グループディスカッションを2時間もやっていましたから、常に話し続けなきゃいけない環境でした。矢継ぎ早に質問が来るのでそれに答えないといけない。初心者には大変ありがたかったです。

アメリカでマンツーマンのコースを選択すると非常に高額ですからね。

 

photo.php

↑フィリピン・セブ島の風景

 

たった3ヶ月でTOEIC780点を突破し、

 

4ヶ月目には語学学校を出て、現地の大学の聴講生になった渡辺さん。

 

一人暮らしと、現地の不動産企業へのインターンシップも始め、より一層英語のスキルを磨いた。

 

帰国後もCNNなどのリスニングを欠かさない。

 

 

ペラペラ?まだまだ全然ですよ。英語圏に5年住もうが10年住もうが、英語に対する満足感は一生得られないと思います。ネイティブは言い回しも発音も違うし、これからも勉強、勉強です。

 

1057630_577205712363235_36514948_n

↑実はセブ島で入院も経験した渡辺さん

 

そしていよいよ、2度目の就活。

 

10社くらい面接を受けたんですけれど、休学のせいで不利な目にあったことは一度もなかったです。休学の理由や得られた経験、内容をしっかり話せれば、全く関係ないと思います。

 

 

今春進む会社は、素直にこういうビジネスマンになりたい、って思える先輩がたくさんいらっしゃいます。話していてとても楽しいし、勉強になる。外資系なのでもちろん、外国人と海外で働くことはいくらでもあるし、何より学べるものがすごく多い。

 

 

 

1度目の就活の時には、雲の上すぎて受けようとすら思わなかった会社なので、人生って自分の行動次第でこうも変わるんだなと、ひしひし感じています。

 

 

そして、同じくフィリピン留学のために休学していた学生と共に、

 

休学経験者を集めた共同ブログサイト「休活BLOG」(http://kyukatsu.com/)を立ち上げる。

 

 

自分の周りも、就活に苦労していた人が多くて、みんなモヤモヤを抱えたまま社会に出ていきました。

 

 

そんな中で、私立文系で頭もそんなによくない凡人学生が、1年休学したら、今こういうことになったよ。他の人もやればできるんだよ、やってみなよ。っていうのをより多くの人に伝えたい。そんな思いで、坂内(「休活BLOG」創設者)と一緒に「休活BLOG」をスタートさせました。

今まさに、おかげさまで、休学の相談のメールが学生からよく来ますね。

 

 

あと、当時日本で圧倒的に少なかったセブ島留学の生の情報を紹介したいという気持ちもありました。海外留学して英語を喋れるようになりたいと思っている学生はとても多い。

そんな人にフィリピン留学という選択肢を上手くアプローチできたらなという思いも強かったです。

1600247_577207409029732_1639007490_n↑「休活BLOG

 

それでも、実際、「休学」という決断に足踏みをしてしまう学生は多い。

 

そんな人たちの背中を押すメッセージをいただいた。

 

 

悩んでいる人からの相談をよく受けますが、

簡単な話、「したいと思ったら、すればいい」と思います。

 

 

人間それぞれ、色んな事情を抱えていると思うんですけれども、人生80年って考えたときに1年や2年立ち止まるぐらい、別に何も影響はないんじゃないかなって思いますね。実際自分がおじいさんになってみないと分からないですけど

 

 

当時は僕も、むちゃくちゃ悩みました。同期と12年遅れることに。

でも、遠回りしたおかげで得た、フィリピン留学や、そこから繋がる「休活BLOG」の運営活動などの経験は、普通の大学生活を送っていたら絶対に得られなかった経験だし、社会人になってもおそらく得られない経験だと思っています。異国の地、異国の言葉で生活し、その後は自分でWEBサイトを作って、何万人ものユーザーに見てもらう。こんな人生になるなんて、昔は全く思っていなかったです。

 

 

就活への逃げとして、実際に1年間休学をしてみたけれど、「自分は何も変われなかった」と悩む人も多い。

 

そんな人たちにも、彼はエールを送った。

 

僕も、休学してちょっとフィリピンに行ったからって、帰国直後に「俺、すげー成長した」とは全く思わなかったです。自分の経験上、何かに熱中した直後ってそのことを振り返っても何も感じないものです。

 

 

ものは言いよう、考えようで、自己分析をしっかりとやり、受ける会社の人事の方の胸に、どうやったら自分の経験や価値観が突き刺さるか、ということをしっかり考えれば、「あれ?意外と自分って、他の学生に比べて成長している!」と気づくと思うんです。

 

 

終わった過去は修正することができません。でも、どういう目線でどういう言い方をすれば胸に突き刺さるかをしっかり考えれば、1年間何かに熱中した人間って絶対何かしら変わっていると思いますよ。

 

912182_578020912281715_951076824_n

 

インタビュー中、さらっと仰った一言があった。

 

「やっぱり、考えることを止めちゃダメですよ。」

 

休学という大きな決断も、それを淀みなく語る論理性と明快さも、

 

2回目で納得のいく就活を成し遂げたのも、

 

全てはそこに基づいているのではと感じた。

 

「休活BLOGもまだ発展途上です。もっと改良できないか、もっと良いサイトにできないか、常に考えています。」

 

開設わずか数ヶ月で万を超えるPVを集めるサイトにまで上り詰めても、

なお貪欲に思考を止めない姿こそ、渡辺さんの魅力だと感じました。

 

【執筆:吉田健一】