朝は、ファストフード店の店員。

 

昼は、名門早稲田大学の学生。

 

夜は、Barのスタッフだったり、塾の先生だったり。

 

と思いきや、テレビをつけたら、ニュースを読んでいる。

 

あれ、このサイトのモデルもやっているの!?

 

彼女の1日は、60時間くらいあるのだろうか。

 

のんびりできる大学生活を、なぜそんなに忙しく動くのだろうか。

 

「ストイックな毎日には、理由があるんです。」

藤井早紀さん

早稲田大学文化構想学部2年。1992418日生まれ。埼玉県出身。

早稲田大学最大規模のファッションショー「Waseda Collection 2013」をはじめ、「美女暦」「ねこガール」、「美人時計」などでモデル活動を行う傍ら、テレビ朝日のBS放送学生キャスターとしても活動。その他にも、ファストフード店や塾講師、就活転職相談Bar「とこなつ家」のスタッフなどのアルバイトをしている、ストイック女子大生

 

藤井早紀 オフィシャルブログ http://ameblo.jp/sakitty418

 

 

本当は、怠け者なんです。

 

毎日とっても忙しそうな印象なのですが、基本的な1日の生活を教えてください。

 

 

大学の授業に出たあと、夕方から終電時刻まで「とこなつ家」で働き、早朝からは地元の「バーガーキング」で昼前まで働いています。「とこなつ家」がない日は、塾講師かモデル撮影のお仕事が主ですね。

 

※「とこなつ家」・・・東京池袋にある、ダイニングDJカフェバー。店主・鈴木康弘氏の元キャリアコンサルタントの経験を活かし、「就活・転職相談のできるBar」として、数多くのメディアに掲載されている。(http://tokonatsuya.jp/)

 

んん!?18:00~24:00まで働いて、そのまま6:00~11:00まで更に働いているんですか!?

 

 

あ、きちんとお家には帰っていますよ。それから、毎日ではないです(笑)

 

 

寝てます?

 

 

お家に帰ってすぐ寝て、4:30に起きて仕度ってかんじですね。睡眠時間は2時間半くらいかな。

 

・・・よく生きていますね(笑)

 

うーん正直、いま体調を崩しているのも睡眠不足のせいなんですよ。でも寝る暇がないので・・・(※後日、風邪をお引きになりました。お大事に。)

 

 

どうして、そんなにストイックに頑張るのでしょうか。

 

 

いやいや、ストイックどころか、わたし本当は超が付くほどの怠け者なんです。面倒くさがり屋で、動きたくない。年末年始もずっとスッピンで、一度も外に出ませんでしたよ(笑)

 

 

でも、怠惰な性格に加えて、自分に対して厳しく、完璧主義な一面もあるんです。大学の成績はフル単以外考えられないし、可能なら全ての科目でA評価を狙いたいぐらい完璧主義。

 

人に100を期待された仕事も、120で返したい。だから、怠惰な性格を打ち消すためにわざとスケジュールをタイトに組んで、怠けるのを防いでいるんです。

 

いつから、そんな生活をなさっているんですか。

 

 

大学2年生になってからです。

1年生の時はここまでアクティブではありませんでした。飽きっぽい性格なので、バイトも全く長続きしない。週4回の必修であるフランス語の授業に必死についていくため語学漬けになっていたら、1年間が終わっていたというかんじです。

 

 

高校の時もそうだったんですよ。小学生の頃からずっと行きたかった川越女子高校に受かると、そこで完全燃焼。高校3年間を部活動や学校行事に捧げてしまい、気がついたら卒業していました。しかも、どこの大学にも受からないまま、浪人です(笑)

 

早稲田に対する憧れは昔からあったので、そこから1年間は、文字通り死に物狂いで勉強しましたけれど。

 

 

わたし、1年間何をやっていたんだろう。

 

2年生のはじめに、どんな転機が訪れて今の生活スタイルになったんですか。

 

 

大学1年生が終わったとき、ふと、「わたし、1年間何をやっていたんだろう。」って虚しくなったんです。バイトも長続きしなければ、フランス語も話せるようになったわけじゃない。何か継続してやっていたことも、できるようになったことも、1つもない。

 

 

将来の夢といっても、ちょうど大学でメディア関連の講義をいくつか受講していたので、漠然とテレビ業界やアナウンサーに憧れを抱きはじめた程度でした。そんなモヤモヤしていた時期に、それがちょうど昨年の今ごろ(2013年の2月)なんですが、大学内のとあるスノボのキャンプイベントに参加したんです。

 

 

そこで出会った友人が、ちょっと学生モデルの業界に顔が利く人で、「モデルとか興味ない?」って私を誘ってくれたことが、全ての始まりですね。

 

 

カメラ慣れすることでアナウンサーの夢に一歩近づくことが出来るし、モデルはきっと素敵なお仕事だろうと思ったし、昨年何もしていなかった分を取り返す年にしようと思って挑戦を決めました。

 

 

「ねこガール」(http://neco-girl.com/)というサイトからデビューさせていただきまして、それがきっかけで、次から次へと、ご縁で色んな方々からお話が舞い込むようになり、最終的には「早稲田コレクション」にお声をかけていただけるまでになりました。

 

※早稲田コレクション・・・通称「ワセコレ」。2007年から行われている、早稲田大学最大規模のファッションショー。早稲田生のデザイナーが、早稲田生のモデルをプロデュースするという、新しい形の学園祭イベント。藤井さんは2013年のワセコレに出演した。(http://wasecolle.com/)

 

 ↑早稲田コレクション2013での様子

 

モデル活動の1つのゴールとして、「ワセコレ」を置いていたんですね。

 

 

モデル活動をしているからには、そういう大きな舞台を目標にして、経験を積んでおこうと考えていました。ワセコレモデルになるために、来る仕事来る仕事をがんがん引き受け、多くの方々に自分を売り込むという意識でしたね。そうするうちに、だんだん撮影にも慣れてきて、ご縁も増えてきて、ギャランティーも頂けるようなお仕事のレベルにまで到達したところで、ワセコレのオファーが来ました。

まだまだ今でも、モデルとして至らないことはたくさんありますが、ワセコレは1つの大きな節目になったと思っています。

 

 

結果をしっかり出すのはお見事です。モデルとしてその綺麗なスタイルを維持する美容の秘訣を教えてください!

 

 

睡眠時間2時間半の私が偉そうなこと言えないんですけれど()、いまエステサロンの広告塔をやっているので、美顔エステやアロマオイルマッサージなどには通っています。

 

 

けれど、やはり「内側からの美容」が最も効果てきめんだと思います。栄養のバランスに気をつけることと、食べることを我慢しないこと。わたし高校の頃から体重はほぼ一定なんですけれども、揚げ物やお肉が大好きですよ。大好物を食べるのを我慢する方が逆にストレスになって、ご飯が美味しく感じなくなったり、十分な量を食べているはずなのに満足感が得られなくなったり、弊害が大きい。あとは睡眠をしっかりとっていれば、完璧なのですが(笑)

 

 

その代わり、バーガーキングのバイトで必要以上に体を動かしています。よく使うものをわざと遠くに置いたり、仕事の動作をちょっぴり大袈裟にしたりするんです(笑)

 

 

モデル活動と並行して、アナウンススクールなどには通っていましたか?

 

 

通っていました。2013年の4月から9月までの半年間です。学生ローンを組んで、12ヶ月分割でスクール代を払っていました。未だにローンが残っていますが、ご存知の通りたくさん働いているので、もうすぐ完済します(笑)

人生で一番大金をはたいたお買い物ですね。

 

 

アナウンサーになるためには、やっぱり通ったほうがいいんですかね?

 

 

学ぶことは多かったので、通って損はないと思います。アナウンサーっぽい話し方を習得するというよりかは、相手に伝わりやすい説明力を身につける、人としてのきちんとした話し方を体得できるのがアナウンススクールです。このスキルは、どんなお仕事でも必要なものだと思うので、別にアナウンサー志望でなくても、人と話すのが苦手な学生は通うと面白いと思います。

 

 

・・・っていうご説明自体も、分かりやすいです(笑)

 

目立つことへの恐怖心

 

そして、アナウンスという世界でも1つの結果を残していますよね?

 

 

BS朝日の学生キャスターになったことですか?

通っていたアナウンススクールの中から厳しい倍率のオーディションに応募して選抜されるので、腕試しで申し込んだのですけれど、運良く採用していただきました。

 

 

さらっと仰っていますが、結構すごいですよ!(笑) やってみてどうでした?

 

 

口から心臓が飛び出そうなくらい緊張します!毎回が反省と勉強です。

 

 

メディアに露出して、有名になっていくにつれて、目立つことへの恐怖心はありませんか?

 

 

私は、猪突猛進で周囲からの評価をあまり気にしないタイプだってよく思われるんですけれど、本当は真逆なんです。いわゆる「気にしい」です(笑)

 

 

前に自分が掲示板で叩かれているのを見つけちゃって、そこで指摘されていたところをずっと気にして落ち込んだこともありました。でも、自分の周りにいる友人や家族は、本当に心から応援してくれている人たちばかりなので、今は全然気にしていないです。

 

 

本当にわたしは人間関係に恵まれていて。自分はそんなに大した人間じゃないのに、周りの方々が素晴らしすぎて、その方たちのおかげでここまで様々な活動をさせてもらっています。毎日、感謝感謝です。

 

 

モデルもやって、キャスターもやって、大活躍ですね。

 

 

日本テレビでイベントコンパニオン、TBSでドラマのちょっとしたワンシーン、フジテレビでトークバラエティ、そして今回のテレビ朝日では、学生キャスター。大体のキー局は既にお邪魔したことになります(笑)

 

 

なんかもう、女子大生が憧れること全部やり尽くしちゃいましたね(笑)

 

 

テレビのお仕事を学生のうちに経験させていただいたことで、逆に、「何が何でもアナウンサー!!」と固執することがなくなったのは良かったですね。常に視野は広くありたいと思っているので。

 

 

アナウンサー以外の職種だと、どういったものに興味がありますか。

 

 

ブライダルとか化粧品とか、女性特有のセンスを活かせるところには興味があります。あとは食事と旅行が大好きなので、そういった業界も気になっています。個人で企画してそれを実現できるお仕事って、良いですよね。

 

 

就活生になる前の時期こそ、最も「将来を考える自由」が与えられている。

 

まだ2年生なのに、もう就活生みたいですね。

 

 

あと1年猶予があったとしても、ボーッとしていたら、あっという間に過ぎちゃうじゃないですか。将来の自分をイメージしながら活動しようという意識はもう2年生の始めごろから考えています。

 

 

そういう話を社会人の方にすると、だいたい「早いね!自分があなたの年の頃は、いかに大学を休むか、いかに楽に単位を取るかしか考えていなかったよ。」と返事が来るのですが、今はそんな時代ではないと思うし、大学生って遊ぶ自由だけでなく、「考える猶予を与えられる」という意味での自由を許される身分だと思うんです。

 

 

就活して内定をもらって入社するまでの生き方って、今後の長い人生を大きく左右しますよね。それを決定する大事な時期が、就活シーズンを迎える前までの大学生活じゃないですか。その時期に考えることを放棄していると、将来の自分に失礼な気がするんです。あらゆる選択肢を自分に残してあげるために、今を頑張った方がいいと個人的には考えています。

 

 

私たちの就活って3年生の3月からで、まだまだじゃないですか?(取材当時は2年生の1月)

だから今はやりたいことをたくさんやって、人間的な魅力を磨いていきたいんですよ。

その上で、業界研究っていう堅苦しいものではなく、日常の「私は○○が好き」っていう感覚で、自分に合う業界を絞っていきたい。

 

 

そういう意味でも、今やっている多くのアルバイトは、どれもやめられないですね。

 

 

いま、5つのバイトを掛け持ちしているんですけれども、求められているもの・磨きたい感覚がどれも全く異なるので、1つもやめられないですね。

 

 

例えば、バーガーキングだと、スピードと質の良さと接客の心地よさ。幅広い層のお客様にどう対応していくか。これはたぶんどの業界に進むにしてもとても大切なことだと思う。感情が表に出やすい性格なので、いかにそれを抑えてスマートな対応をするかというところを意識しながらやっています。

 

 

「とこなつ家」のスタッフはどういう意識でやっていますか?

 

 

バーでの会話にマニュアルなどないので、会話の上手さ・機転のキレはここで学ぶのが一番なんです。「話の受け答えが真面目でつまらない」とか「会話の切り返しが予想範囲内」ってよく言われていたので、そんな自分を変えたくて働き始めました(笑)

それから、「とこなつ家」は、就活や転職の相談を受けるBarとしても有名なので、たくさんの社会人や学生との繋がりを得られるというのも、メリットですね。

「とこなつ家」で働く藤井さん

 

 

同い年と思えないくらい、行動に軸があってパーフェクトです・・・。弱点とか本当にありますか?

 

 

さっきも言いましたけど、わたし怠惰なんですよ、本当に(笑)

短気で飽きっぽいし、全然パーフェクトじゃないです。

 

 

正直、モテますよね。正直に言ってください。正直に(ry

 

 

えっ!?いやぁ~どうかな(汗)

わたし彼氏がいるときに限ってモテるんですよ。しかも、そういう時に来る男性って、「彼氏から奪ってやる」みたいな肉食系が多くて。

別に彼氏と比較なんてしないし、一途なのでブレることは一切ないんですけれど、「なんで今なの!?」とは正直思っちゃいますね(笑)

 

肉食系の男性がお好きなんですか?

 

 

肉食というか、芯の強い人。確固たる自分を持っている男性はかっこいいと思います。自分はこれが好き、これをやりたい、っていうのがハッキリしている人が良いです。夢や目標に向かって直向きに努力しているその背中は、追い駆けたくなっちゃいますね!

 

 

以前、ミス東大とミス一橋の方も似たようなことを仰ってました。「芯の強い系男子」の時代が来ていますね。

 

 

草食系男子をみると「しっかりしてよ!」ってなっちゃうかな。ジャンルは何でも良いので、好きなものに対してがっつり取り組んでいる男の人がいいな。外見は全然気にしないです。身長も顔も。

 

 

最後に、読者に一言メッセージをお願いします。

 

 

私が今モットーにしているのは「視野を広く。」

何か一つしか見られなくなると、人間としての器が小さくなるような気がして。

たくさんのことを学び得るためには、たくさんの場所・たくさんの空間に身を置く。すると、新しい発見が毎日起こるんです。毎日が反省と改善の連続になる。私はいくつになっても成長し続けていたいと思う人間なので、この価値観に出会えたという意味で、アルバイトを5つ掛け持ちするという選択は間違っていなかったと確信しています。

 

 

 

 

彼女とお話をして、一番強く感じたのが、「瞳のまっすぐさ」でした。

 

「芯のある男性」がタイプと話した彼女こそ、

 

誰よりも芯があって、

 

ジブンを持っている。

 

そして、気さくでハキハキとした語り口で、その芯を人に伝えるのがとても上手い。

 

「自分も負けていられない!」と大いに刺激を与えてくれた女性でした。

 

 

【執筆:吉田健一  写真:木村優志】