文字入り2

 

電子書籍元年という言葉をご存じだろうか。

2007年、アメリカのAmazon社が電子書籍リーダーKindle

を発売したことをきっかけに、

2012年、日本にもKindleとApple社のiBooksが上陸し、

 

「紙媒体から電子書籍へ」

という

いまだかつてない大きな波が

世界中で確かに動き出している。

 

「電子書籍に出会ったこの感動をみんなに伝えたいんだ。」

 

電子書籍の魅力を語る彼は

その胸中で何を考えているのだろうか。

 

 

小玉 裕介

明治大学情報コミュニケーション学部卒業。大学3年生の時に学生マーケティング関係のビジネスで起業。4年生の時世界一周を決意。半年間で約30か国渡り歩き、各国の起業家にインタビューをする旅に出る。帰国後、ゴマブックス株式会社に就職し、電子書籍の可能性と魅力を伝えている。

 

1471339_566149793461176_741285869_n

 

世界中をめぐる中で出会った感動

 

学生時代、彼は世界一周をした。

しかし、どうやら普通の世界旅行とは違うようだ。

 

 

僕は世界一周しながら、世界各国でビジネスをしている日本人、起業している日本人にインタビュー取材をしてきました。
そうして「どうして海外でやろうと思ったのか」「その国で大変なことは何か」ということを聴いて、記事にし、発信していました。
なぜそんなことをしたのかという理由はまず、将来グローバルな規模で働きたいという思いがあったから。
もう一つは日本人の若い人が今海外に行かなくなっているとか、留学生が少なくなっているという話をよく聞くので、そういう若い人たちに向けて「海外ってこんなにおもしろい人がいるよ」「海外ってこんなにおもしろいんだよ」ということを伝えたかったからです。

 

 

電子書籍を選ぶきっかけは旅の途中に転がっていた。

 

僕は旅をしている途中に本を読むのが好きなんです。
でも、旅は荷物が重いと大変ですから荷物をなるべく少なくしますね。
そうすると旅の荷物に本なんて10冊も持てないんです。
どうしようか、と思ったとき電子書籍があることを知りました。
iPhoneで読んだのですが、めちゃめちゃ面白くて!本当にすごいなって心から思いました。

「こんな小さな箱の中に、何千冊っていう本が入る。」

これはイノベーションだなと思ったんです。
そういうことをツラツラとブログに書いていたら、もともと知り合いだったゴマブックスの社長が知ってくださって
「お前、電子書籍に興味あるの?」と言われまして。
「興味あります」と答えたら「じゃあ海外から帰ってきたら色々話そうぜ」ということに。
電子書籍はビジネスとしてもめちゃくちゃ面白いし、将来性もあると思ったので、働かせてもらえることになりました。

 

 電子書籍、知ってる?

 

僕は彼の電子書籍の話に引き込まれる

 

 

大学の教科書が電子化するって話を知っていますか?
今そういう組織が出来上がっていて、大学の教科書がすべて電子化するのに、早ければあと2,3年なんですよ。
そうしたらめちゃくちゃ便利ですよね。
教科書を持っていく必要もなくなって、荷物も軽くなる。
高い教科書も今の値段からは安くなるし、大学の本屋で行列に並ぶこともなくなるんだ!

日本にAmazonのKindleが入ってきたは2012年10月25日ですから先月でちょうど一周年になりました。
最近は色々な出版社が電子書籍を出してかなり充実したコンテンツとなりましたが、普通の出版社も最初は
「電子書籍になると値段が安くなるから売り上げも下がってしまうし、そうなると著作者の印税まで下がってしまう」
という理由で反対していました。

 

でも実は、どの出版社も本が売れなくなっている現状に加えて、この電子書籍化の波が大きすぎるから、仕方なく電子化にシフトせざるを得ないんです。
先月10月3日に9社ぐらいのグループ会社だった角川書店がホールディングス化したのですが、角川書店はその日を境に一斉に電子書籍化に踏み切りました。
それも商品すべてを半額にする特別セールで。その時はAmazonのKindleやAppleのiBooksのランキングが全て角川書店になったんです。
衝撃的でしたね。

それを追うように、電子化を進める書店が急増しました。
さらに、Kindleは一周年を記念してCMを打ち出したので、その反響も相まって、今Kindleのユーザーがめちゃめちゃ増えているんです。
これから1年、2年で確実に電子書籍に対する見方は変わりますね。

 

 1451469_566149543461201_1449990244_n

 

 

 小玉裕介の魅力に迫る

 

大きく飛躍する電子書籍業界の中で働く彼は、

 

大切にしているものがあるという。

  

それは「当事者意識を持つ」ことです。

新卒で会社に入ると普通は仕事を振られる側です。

あなたはこれをやってください、という形で仕事をすることになる。
そこで僕の中で大切にしているのは「自分が社長だったら」「自分が部長だったら」という視点なんです。
自分だけの視点だと、目の前の仕事をして終わり、次の仕事をして終わりと断片的になってしまう。
でも上の階層の視点を持つと「なぜそれをやっているのか」「会社がこういう状況で、何が必要だから、これをやっている」と見えてくるんです。
そういう意識はもっていないといけません。

僕自身将来また起業したいと思っているので、その時絶対必要なことになると思うのです。

 

ではなぜ「当事者意識」が必要と気づいたのか

 

実は、彼は学生の時、

もうすでに起業家だった。

 

僕は大学三年生・二十歳のときに、自分で会社を作って仕事をはじめました。
内容は学生マーケティングのビジネスで、企業と学生を繋げて色んなプロジェクトを行うものです。
企業とコラボして飲食店とイベントをやったり、居酒屋を学生だけで運営することもしました。
商品や食材の仕入れからメニューの作成まですべて学生が考えたり、企業の商品を学生ながら営業で売り込みに行くなど様々なプロジェクトを行いました。

当時は社長という立場でしたが、でも今は新入社員なので、もちろんGapがあります。
新入社員と社長ではやることも考えてることも全く異なるので、先ほど言ったような意識を持つようにしています。

 

「起業する」と一言で言っても、それは相応の覚悟がいることだ。

彼が起業に踏み切ったルーツを辿る。

 

 「じゃあ、俺の鞄持ちやれよ」

 

大学二年生の頃、あるイベントでたまたまUさんという40歳ぐらいの経営者の方に出会いました。
その時思ったんです「この人めちゃくちゃ面白いな!すごい豪華で高級なお店連れてってくれるし、言ってること意味わかんねえし!俺もこの人みたいになりたい!」と。

そしてUさんさんに言いました。
「Uさん、なんでもいいので僕に経営をというもの、仕事を教えてくれませんか?」

そしたらUさんから
「じゃあ、俺の鞄持ちやれよ」と言われたんです。

えっ、かばん持ち?と思いましたが、ただ鞄を持つだけじゃなくて。
色んな人のアポイントに同行したり、仕事を手伝ったり、いわゆる丁稚奉公みたいなものです。
そういうことをかばん持ちとして半年近くずっとやらせてもらっている中で、色んな方に紹介してもらったり「仕事とは」「人付き合いとは」「人脈とは」ということを色々教えてもらいました。
その経験が積み重なっていく中で確かに「俺も起業したい」という気持ちが芽生えていったんです。

 555051_566149430127879_827271385_n

 

自分のためだけじゃ頑張れない。
でも、そこに仲間がいたとしたら

 

かばん持ちから起業家へ、さらに世界一周を経て

「電子書籍」というやりたい仕事に巡り合った。

社会人として多忙な毎日を送る彼は、今、

働く」ということを

どう捉えているのだろうか。

 

 

僕にとって「働く」ことは、自分の周りにいる仲間のためにより働きやすい環境を整えることだと思います。
やっぱり「自分のため」だけだと頑張れない。
でも、そこに仲間がいるとしたら、その仲間のために頑張ろうだとか、仲間が信頼してくれているからその人の期待に応えたいと強く思えるんです。

 

  

「ただ電子書籍を売っていると思われるかもしれないけど、僕はそうは思っていない」

と、彼は言葉を続けた。

 

俺は「新しいライフスタイル」と「感動」

を提供しているんだ。

 

どういうことかというと、やっぱりまだたくさんの人が読んだことないんですよね、電子書籍を。
こんな小さなデバイスには数千冊という本が入っていて、電波さえあれば、いつでもどこでも好きな本が買えて、その場で読めてしまうんです。
普通の本だったら、書店に行って本を買わなければならないし、読みたいと思った時にその本を所持していなければならない。

電子書籍なら、公園のベンチに座りながら「あの本読みたいなー」って思ったら、その場ですすっと買って読むことができますし。
朝起きてすぐに「今本が読みたい!」と思ったとしても、そのベットの上で好きな本を読み始めることが可能なのです!
僕自身、このライフスタイルに本当に感動しました。

だから僕にとって、電子書籍を売っているというイメージよりは、この「新しいライフスタイル」と「感動」を提供しているイメージなんです。

 

実際に彼は

新しい切り口で

提供するきっかけを作り出している。

 

自分の出した本を知るきっかけにしてみたら

 

そうは言っても、多くの人はなかなか読むきっかけがないと思います。
そのきっかけをいかに提供できるか、ということも僕の仕事の一つです。
そこで考えました、「どうしたら僕の周りの友達が電子書籍を読んでくれるか」と。

 その答えは、世界一周の中で企業家にインタビューをした内容をまとめ、電子書籍で出版してみることでした。
そうしたら、それをきっかけに友達が読んでくれて
「感動した」「電子書籍ってめちゃくちゃおもしろいね」と言ってくれたんです!
本当に嬉しかったですね。
これから、他にももっと試行錯誤して、皆に電子書籍の魅力を伝えていきたいです。

 

 

 

電子書籍の可能性を話す彼の言葉には

人を惹きつける何かがあった

その何かは

もしかすると彼自身の可能性なのかもしれない

 

 

Blog: http://kodamayusuke.wordpress.com/

 会社HP:http://www.goma-books.com/

 

 無題

 

《お知らせ》小玉さんのインタビュー動画も同時公開中です。

各5分ほどの動画となっております。記事だけでは感じ取れない小玉さんの熱を感じ取ってみてください!

小玉裕介氏インタビュー《①経歴編》

小玉裕介氏インタビュー《②電子書籍編》

小玉裕介氏インタビュー《③仕事観編》  

 

【文.小澤泰山/写真.長瀬晴信】