3

 

今日のランチどうしよう~・・・何料理にしようかな♪
そんな時、この店を候補に入れてください。
きっと、他では味わえない料理を味わえますよ。

 

 NPO法人 国際交流の会 とよなか(TIFA)     筒井百合子さん

 

|家庭の味を、どうぞ召し上がれ

 -TIFAの具体的な活動を教えて下さい。

「30年近く活動している会で、地域に住む外国人や、いろんな文化を持った人達、日本人みんなが住みやすい世の中を作ることを主な目的として活動しています。豊中を拠点に、国際交流や国際協力をしています」

TIFAの活動の一環として2011年3月10日“TIFAカフェサパナ”が誕生。ネパール語で「夢」を表す「サパナ」。
この店の特徴は、外国人シェフが料理を振る舞ってくれることだ。 


24
                                             ( 取材日10月23日のシェフは、フィリピン人 バーニーさん)

 

-働いている外国人はどのような方ですか?留学生ですか?
「豊中近辺に住んでいる外国人で、留学生の配偶者や日本人と結婚している人などです。本人が留学生というのは少ないです。留学生で来るのは大学院レベルか、研究のための人が多いから、20代で結婚して、子供がいる人は連れて来ます。あんまり単身赴任のようなことはないみたいです。奥さんは子供を保育所に預けて、日本語を習いに行ったり、ここで働いたりしています。 バーニーさんの場合は奥さんが留学生です」

 

 ということは、プロのシェフではないのですか?
「そうですね。プロではなくて、料理が得意なお母さん、お父さんだったりします。自分の国の料理を日本人に紹介したいという思いでやっています。最近は、エスニック料理店いっぱいありますよね。でも、そういうレストランじゃなくて、普段そこの人達が食べているものを味わえる場所がサパナですね」

 

 -優しい味がするのはそのせいですね^^今何カ国ぐらいの方がいますか?
「10カ国ぐらいです、アジアを中心に。ベトナムとか…東南アジア、タイ、バングラディシュ、ネパールなど。前はインドの人もいたのですが、帰ってしまいました」

 

|認知度の低い、面白い料理

-サパナを立ち上げてから、大変なことはありましたか?
「いくらいつも家族に作っていて、料理が上手と言っても、20人のお客さんに満足してもらえる料理を出すのは難しいから、店長は苦労が絶えないと思います。基本的には、メニュー考案や味は本人に任せているのですが、日本ではもう一品増やすのよ、とアドバイスすることもあれば、肉ばかりではなく野菜を入れるように言うことはあります。また、食材やスパイスも国によって違うので大変です」

 

-結構違うものですか?
「国によって違います。普通のレストランだったら、食材をまとめ買いして、使いまわすことも出来ると思うのですが、ここではそういう意味ではなかなか難しいです。ペルーなら、紫のトウモロコシや、唐辛子も独特のものを使います。食材が日本にない場合は、帰国した時に買って来てもらったり、ネットで取り寄せたりしています」

 

 -様々な国の料理を見て、発見したことはありますか?
「今日もそうなのですが、お豆腐をよく使います、厚揚げとか。これはインドネシアでも出てきます。豆腐は、日本だけじゃなくて、アジア全体で食べられています。あと、お米を食べる国が多いですね。ペルーやバングラディシュもそう。バングラディシュ、ネパール、インドっていうのは、ちょっと似ているのです。使うスパイスとか、料理の種類が」

 

2
4

  (感想:フィリピン料理は初めてでしたが、食べやすくてとても美味しかったです。日本で食べられている食材でも、アレンジの仕方次第で別の国の料理になるというのが面白かったです^^)


21↑別日に行った時に食べたインドネシア料理です☆
(感想:ごはんによく合うおかずで、食が進みました^^バナナの皮で包んでいるのが、インドネシアらしさを感じますね)

 

 -日替わりでいろんな国の料理を楽しめるのはワクワクします。あれ、土日は営業していないんですか?
「土曜日にはスペシャルで、お料理を食べながらお話を聞くようなイベントを時々入れています。2時間ぐらいシェフに、自分の国や食文化の紹介をしてもらいます。今度はフランス。珍しいんです、ヨーロッパは。これも別にプロのシェフではなくて、留学生のご両親が来日されて、料理が得意だということで、やってもらおうということになりました」 

 

|文化の異なる者同士が共存するということ

-外国人と働いていてカルチャーショックを受けることはありますか?
「日本っていうのは何事もきっちりしていますよね、時間や衛生面一つ取っても。そういうことが、外国人になかなか伝わらないことが結構あります」

 

「時間感覚が全然違うからね。日本に長い間住んでいた人なら分かっている人もいるけど、そうじゃない人もいるので。ゆっくり説明しながら、相手の文化も尊重して…あまり日本の文化を押し付けてはいけないので難しいです」

 「ネパールの人に、日本人は忙しいわねって言われたことがありました(笑)。いつも走っているように見えるらしいです。バスとか電車に間に合うように、分刻みで。ネパールでは、みんなもっとゆったり過ごしているよって言われて、納得しました」


30
サパナのシェフは、油絵教室のモデルになることもあり、この絵画では、母国の民族衣装を着ている)

 

|人間という共通点

-「国際交流の会 とよなか」にはどうして入られたのですか?
「大学では英文科を出て、英語の勉強をしていたのですが、普段使う機会もなくて、仕事を辞めてから、国際交流したいなと思い、会長さんに電話しました。そうすると、ただ交流したいという気持ちだけではダメだと言われました。困っている人を助けるという熱い思い、自分が何かしたいというよりは、サポートしてあげたいという気持ちが大事だと教えられました」

 「海外から来て日本の言葉も習慣も分からない人が、日本で出産や子育てをします。それがまた大変ですよね、普通に考えても。親戚も親もいない場所で心配だと思うので、それのサポートの面は大きいです」

 

 -国際交流はもとから充実されていたはず。そんな中、サパナの活動を加えたのはなぜですか?
「そうですね、余計忙しくなりますもんね(笑)。でも、地域に住む外国人が活躍出来る場所を作って、普通の地域の人達や、今まで外国人としゃべったことないという人達にも、こういう外国人が近くに住んでいることを知ってほしいんです。そういう場所が出来たらいいなと思って作りました」

 

-お客さんの層はどのような感じですか?
「時間帯が平日のお昼がメインなので、関心を持ってくれる人がこの時間帯ここにいないんです。みんな梅田に働きに行き、学校に行っているので。なので、地域の人で来てくれるのは、リタイアした人や小さい子供がいる人になってきます。若い人達にもたくさん来てほしいです」

 

 -これからの目標はありますか?
「サパナを軌道に乗せることです。TIFAの活動の基本はボランティア活動ですが、サパナに関してはビジネス的な部分があるから、ここをしっかりやらないといけないプレッシャーはあります。他の活動にも迷惑かけたらいけませんし」

 

-ここに来る人にどのようなことを知ってもらいたいですか?
「国籍や文化に関わらず、みんなが住みやすい社会を作ることが私達の目的なので、近所に住んでいる外国人に、気軽に日本語でもいいから声を掛けられる、そういう世の中になってほしいです。日本が国際化したといえども、外国人と触れ合ったことのない日本人って多分多いですよね。自分の近くにいても、ちょっと敬遠していたりとか。言葉が違うだけで話しかけなかったりするのだろうけれども、もうちょっと気軽にコミュニケーションできたらいいなあと思います」

 「外国人も、いろいろ生活する中で近所から苦情を言われたり、子供が学校に馴染めなくていじめられたりとか…なかなか人に言えない悩みを抱えている人も多いので、なるべくそういうことがなくなるようにしたいです。同じ人間同士なのだから、話せばわかると思っています」

 

 -実際に触れ合わないと、わからないことも多いですしね。
「例えば、中国はあんまり好きじゃないと言う人もいるけれども、一人一人の中国人を見た訳でもないのに、そういうのは良くないですよね。いろんな国に知り合いがいたり、一人でも外国人の友達がいたら、そこの国と仲良くしたいと思いませんか。そういう繋がりで、世界が平和になることを祈っています」

 

 

 なぜ人は、人間であるという大きな共通点に目を瞑り、国籍にばかり固執し、コミュニケーションを躊躇してしまうのだろうか。

差異を罵るのではなく、それを互いに認め合い、楽しめるようになれば、もっと住みやすい世の中になる。

同じ人間という、最強のコミュニケーション土台があるのだから…。


19

 

【TIFA カフェサパナ】

住所:〒560-0021   大阪府豊中市本町3-3-3

電話/Fax   :06-6840-1014  

E-mail: tifa99@nifty.ne.jp

HP:http://homepage1.nifty.com/tifa/

facebook :https://www.facebook.com/tifacafe

営業時間:月~金曜日 10:00~17:00(土・日・祝日はイベントおよび貸スペース)

 

【文・写真    笹井未貴】