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 今の時代「コミュニケーション能力」という言葉は常にどこかに転がっている。それだけ大切だということはわかっている。でも、だからといって何をするといいのかなんてわからない。きっと「これだ!」という正解なんてないけれど、人を惹きつける人から何かヒントを得ることはできるかもしれない。

先輩・後輩・ご近所さん・同僚・友達・恋人・・・

自分の周りにいる人とありのままに向き合いたいすべての方へ。

コミュニケーションの達人“小川勇輔”から何か大事なものを盗んでみませんか?

今回はたくさんの人を惹きつけては離さない小川勇輔さんにお話を伺った。

 

Who is 川勇輔?≫

早稲田大学社会科学部3年。福岡県出身。甲子園を目指し小学校を卒業と同時に上京。仲間と共に甲子園の土を踏む。大学進学後はその発想力と行動力を活かし、事業の立ち上げから芸能人のスタイリストまで幅広く活動。また、スタンフォード大学のサマースクールや北京大学への留学など様々な海外経験を通じて、国内外に幅広い交友関係を築いている。

 

「無茶振りされたら絶対やる。」

これは僕の基本的なスタンスです。要するに、「飲め!といわれたら飲む。」ってことですね。(笑) これは極端な例ですが、日常生活においても人から任せられたことは、とにかく引き受けることを常に意識しています。任されているということは、その人が必要としてくれているということだし、お前なら出来ると思われているということだから。人との距離を縮めるために、今自分がその人のために何ができるのかを考えています。

「期待には応える。予想は裏切る。」これは僕の好きな言葉です。期待をかけてもらったら絶対に応えたいし、このくらいはできるだろうという他者からの予想はいい意味で裏切っていきたい。人と関わる中で、この人は自分にどんなことを与えてくれるのだろうと考えるよりも、自分がその人に何かプラスの影響を与えられないかを考える方がずっと楽しいですから。

 

 そう話す陽気で明るい小川さん。

どんな真面目な話をしていても、常に笑いを忘れない。

 

 

外国人に「君、おもしろいよ!」と言われるっていいよね。

大学2年生の時に、世界各国から集まった18歳から35歳までの人がバスで生活を共にしながらヨーロッパを旅するという企画に参加しました。そこで「おもしろ外国人」としての地位を確立することができました。笑

 初日にロンドンからパリに移動して、みんなでキャバレーに行きました。その途中でマジックショーが行われていたんですけど、ショーをしている人からアシスタントに指名されました。ランダムに呼ばれた座席の番号が僕のだったんですよ!フランス語なんて全く分からないし、英語だって中学2年生レベルくらいの僕が・・笑  でも、言葉がわからなくても相手に頑張っていることを伝えることはできる。常に笑顔でいることはできる。楽しんでいることは態度で示せるんです。だから、僕は全力で身振り手振り面白い動きをし、言葉がわからないことを逆手に取って笑いを生み出しました。人生で初めて言葉の通じない大勢の観客から笑いを取れた時は気持ち良かったですね。最後にはマジックショーをされている人からも「よくやってくれたな!」と言っていただいて、とても嬉しかったことを覚えています。

 

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(飲みの場に国境はありません。)

 

輪に入っていくのではない。輪に入れたくなる人になれ。

仲間に入れてもらうってエネルギーがいるもの。じゃあ、視点を変えてそのコミュニティーに入れたくなるような人になってしまえばいいのでは・・・

 長いバス旅のメンバーはほとんどが英語圏の国からの参加者。51人いるメンバーの中で非英語圏から来た人、もっと言えばアジア人は僕1人でした。チャンスだと思いましたね。これは「目立てる」と。一人だけ肌の色、髪の色、目の色が違うので同じ場所で同じことをしていても自動的に目立ちます。そのくらい強い気持ちで臨みましたが、最初はなんとなく疎外感を覚えました。まず、2人掛けのバスで自分の隣に座る人がいなかったんです。バスは満席なので最終的には誰かが座るのですが自分の隣が最後まで残る。人種差別というわけではないでしょうけど、これは辛い体験でした。でも、パリのキャバレーに行った次の日から、徐々にメンバーが自分に興味を抱いてくれていることが伝わってきました。リーダー格の一人が「こいつ面白いから」と仲間に言ってくれていたことが一つのきっかけとなり、いつの間にか自分はいつでも輪の中心にいるようになりました。

また、ツアー中には毎晩行くクラブやバーではどんなに眠くても、どんなに気持ちが悪くても、絶対に最後まで残るようにしていましたし、食事当番などにも積極的に手を挙げるようにしていましたね。メンバーと一緒にいれる時間はどんなことでも面倒くさいと思わず、最大限に活用することを意識していました。そういったところからもいいイメージを抱いてくれたのかもしれません。この時のメンバーとは帰国して1年以上経った今でも交流が続いていて、自分の21歳の誕生日にはFacebookのメッセージだけでなく、ニュージーランドから僕の自宅までバースデーカードとプレゼントを贈ってくれたメンバーもいました。プレゼントがショットグラスだったことに驚きながらもセンスを感じましたね。笑

 

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(素敵な仲間に巡り会えました。)

 

小川勇輔流~年上の人との関わり方~

大学生になると社会人や先輩など年上の人と付き合う機会が増える。いかにして年上の人との会話の基本を取り入れながら、自分の色を出していくのか。

 社会人や大学の先輩と話す時、どうしても当たり障りのない会話をしてしまうことが多いと思います。でも、本当に親しくなりたい人なのであれば思い切りも必要だし、なにより普通の会話に終始してしまうともったいない。そこで僕は『敬語タメ口混じり文』を使うことがあります。この方法が良いか悪いかは別にして、僕は実践しています。もちろん失礼のないようにしなければなりませんが、距離を縮めるためには自分のカラーを出していくしかないと思うので。後輩を持った時も、ちょっと調子に乗っているくらいでもガンガンくる奴が好きですね。笑 

こういう考え方になったのは、大学生になり、外国人とコミュニケーションを取る機会が増えたことの影響があるかもしれません。英語って基本的に敬語が存在していないから、年上だから年下より偉いとか、銀行で働いている人が道路を工事している人より偉いとか、そういうことを自然と考えなかったんです。まあ、そもそも何を言っているのかわからなかっただけかもしれませんが。笑 その点でも、英語を話せる目の前の人が英語を話せない自分より偉いとは思いませんでした。そういった意味で縦社会である体育会系のノリは大好きですが、一方で「学生だから●●●、社会人だから●●●」といったようなステレオタイプに沿った考えはあまり好きではないですね。

 

ホテル・ブライダルの仕事が僕を育てた。

ブライダルの仕事とは無縁なように見える小川さん。最初に始めたアルバイトがホテルのウェイターというのは正直驚きだ。

大学に入って、一般的に格式の高いと言われるホテルでウェイターをやっていました。結婚式などで食事や飲み物をお客さまに提供する仕事です。理由としては、単純にオフィシャルな場でのマナーを一通り学びたかっただけです。軽い気持ちではじめたものの、実際厳しい環境で、常に怒鳴られていました。同じ時期に入った仲間はどんどんやめていき、最後には同期の男性は自分だけになっていました。やっぱり社員さんも女の子には甘いんですよ。笑 でも、怒られることに関しては平気なほうですし、自分なりに楽しみを見つけて働いていました。ある時期からはホテルの仕事の延長線上で、ラグジュアリーブランドのVIPパーティーを担当することになりました。普段関わることができないような人たちと同じ場所にいるだけで、気分が高まったことを覚えています。そんな中で、参加してくれているお客さまとお話しする機会を大切にしたいという気持ちや、自分と関わったお客さまがホテルに対していい印象を持って帰ってもらいたいという想いが強くなっていきました。自分と関わることでいい気持ちで帰ってもらいたい、関わる人全てを楽しませたいという今の僕の原動力はアルバイトを通じて学んだような気がします。

 

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(真面目な一枚!)

 

校野球での経験は今の自分の土台を作っている

高校生が選手以外の立場で甲子園のベンチにいるなんて聞いたことがない。普通では経験できないことを経て何を感じたのだろう。

東京の野球の強い学校に入りたくて、12歳の時に福岡から上京してきました。毎日毎日、野球漬けの日々でしたが心からやってよかったと思っていますし、チームメイトや応援してくださった方には本当に感謝しています。僕の場合は高校3年の時に、ただのプレーヤーとは少し違う役職に就いたのですが、常に考えていたのが「このチームに足りないものは何か。」ということでした。チームを引っ張るだけがリーダーではないです。ベンチの中でも、チームがノリノリの時はノれていない奴がいないか周りを見渡してみたり、チーム全体が停滞している時は起爆剤になって盛り上げようとしたりすることを心掛けてきました。それは今の生活にも活きていて、コミュニティーの中で足りないものを埋める存在になりたいと思います。バランス感覚が磨かれました。

 

 

今にわくわくしていたい。

「将来<今」 笑顔でそう話す小川さんは、表情からも今を目いっぱい楽しんでいるのが伝わってくる。

今を楽しむことに集中したいけど、それが上手くできない人も多いのでは?

先を見て将来こんな風になりたいとわくわくするよりも、自分は今この瞬間をどれだけわくわくできるかを優先しています。今はサプライズがマイブームです。笑 友達の誕生日だったり、ちょっとしたいいことがあったりすると、サプライズをしたくてたまらなくなります。サプライズの魅力って”考えている時間”がとても楽しいところにあるんですよね。これって一見将来のことを考えているようですけど、自分にとっては今のことなんです。もちろんサプライズをする瞬間の相手のことを第一に考えますが、それを考えている今この瞬間こそがすごく楽しい。相手も嬉しいし、自分も楽しい。周りに喜ばせたい人がいる限り、そういう行動をし続けたいです。

 

 

今の自分を活かすことでプラスの影響を与えたい。   

人から与えられるものを待って求めて、結果得ることができても、きっと私たちは満足できない。自分が何を与えられるのか、誰に与えたいのか、そんなことを考えていくと自然と前を向いている気がする。

自分は社会に対してどう関わっていきたいのかを考えると、「あいつがいなきゃダメだな」と言われるような存在になりたいと強く思います。替えのきかない存在でありたい。例えば僕は自分の会社を持ってその先で何をしたい、どういう価値を作りたいという目標がありますが、その目標を達成するための経営ができる人はいくらでもいると思いますし、自分よりも頭がキレる人はたくさんいると思います。その中で、自分にしかできないことをして相手にプラスの影響を与え続けたいと思うんです。与えるというと上から見ているようで少し偉そうなので、プレゼントしたい、くらいの意味合いですが。。。自分の場合だったらそのプラスの影響は人を楽しませることにあるのかもしれないし、もしかしたらもっと違うことがあるかもしれません。でも、将来自分がどんな環境で働いてどんな人たちと付き合っていても、自分がその環境やその人たちに何が与えられるのかを常に考えていきたいです。もちろん、その環境から受ける刺激が、何かを与えるための原動力になるわけで、今の自分ではまだまだな部分がたくさんあります。でも、その人たちのために自分が本気で頑張りたいと思える場で自分を活かしていきたいです。

 

 

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常に前向きに生きる小川勇輔さん。

自分の可能性を信じきっているからこそ湧き出てくる向上心があるのだろう。

コミュニケーション能力とは、これをしたから手に入るというものではない。

日々の中で、人との関わりを大切にできるか、

相手のことをどれだけ思いやれるかという単純なことこそが、

自分の可能性を切り拓くカギになっているのかもしれない。

きっと、小川さんの周りにはこれからもたくさんの笑顔があるのだろう。

奪うより与えること。与え続けられる人間になりたい。

 

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【文 山口萌絵】