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No.28 

株式会社フリーライフコンサルティング

代表取締役 岩崎聖侍 社長

 

 

我々を応接室に招いてくださるとすぐに

社長は切り出した。

 

「最近流行ってるものってなに?」

 

「スマホみんな使ってる?」

 

「ブランド物ってまだ人気ある?」

 

「若者の車離れってほんと?」

 

 

30代の岩崎社長は人生の大先輩だが、

20代の学生よりずっと元気。

 

好奇心がつよい。

 

 

Qいつごろから起業を考えていらっしゃったのですか?

  

「子供のころから商売をやりたい気持ちは漠然とありましたね。」

 

「ただ、父親が変わった人だったんです。事業を10個くらいやったのですが、すべてうまくいきませんでした(笑)。父は亡くなる前の年の63歳のとき、フィリピンに金を掘りに行くぐらいアグレッシブな人でした。当然実家の生活は苦しかったです。母親も大変だったし、自分も家庭にお金を入れてました。

 

 だから自分が結婚するときは毎月しっかり給料をもらえる安定した生活をしようと思いました。私は「安定と言えば公務員」ということしか思いつかなかったので、公務員を目指すことにしました。しかし、高校、大学とラグビーを必死にやっていたので、勉強を全然してこなかったのです。だから、そりゃもうメチャクチャ勉強しました。一生で一番勉強したと思います。その甲斐あってなんとか公務員試験に合格して、裁判所に勤めることができました。」

 

「裁判所での仕事はおもしろかったし、働く人にやさしい環境でしたよ。」

 

Qどうして安定していて職場環境も良かった裁判所を辞めてまで起業しようと思ったのですか?

 

「職場には満足していました。だけど、私は人を笑顔にすることがとても好きなのですが、仕事柄、裁判所ではそれがなかなかできませんでした。そのことがずっとモヤモヤしていたのです。それに、私は司法試験に合格したわけではないので裁判官にはなれません。出世に関しても基本的には年功序列の社会です。だから、若いうちに自分がどこまでやれるのか、なかなか試せない。10年後、このまま何も挑戦せずに勤めているのと、起業して失敗するのと、どっちの方が後悔が大きいかなって考えたら、辞めることに決めました。このまま、30歳をすぎてしまったら辞める勇気がなくなるだろうと思って、事業計画などもないまま、29歳で辞めることにしました。その決心が鈍らないように1年前から『辞めます』と職場には伝えたのです。事業計画をちゃんと考え始めたのは、裁判所を辞めてからです。」

 

Q起業当時は不安になったことはありましたか?

 

「あれだけ嫌だった朝の満員電車も、逆に乗る必要がなくなると不安で不安で仕方ありませんでした。当時は家で仕事をしていたのですが、毎日、昼間に家にいることに、ものすごく罪悪感を感じることもよくありました。」

 

Qいつからイケる!と思えるようになりましたか?

 

「私は運が良くて3ヵ月くらいで、前職の2倍は稼げるようになっていました。」

 

Qなぜうまく行ったのですか?

 

「秘訣を言うと波に乗ることですね。市場が1から1000になれば、その市場の中でふつうにやっていれば勝手に事業は大きくなりますよね。やっぱりスタートは波に乗らないと難しいと思います。逆に言うと、私みたいに経営者の実力がまったくなくても、波に乗ることさえ出来れば、事業を継続することが出来ます。そして次にどんな波が来るかを読むことがとても大切だと思います。」

 

 Q成功者に共通する特徴はありますか?

 

「皆さんに共通して言えることは常に安全領域を破っていかれますよね。ソフトバンク社長の孫正義さんが普通の人と違うところは、成功した後もそこで満足せずにコンフォートゾーンと呼ばれる「安心できる領域」をどんどん破っていくところです。もちろん、怖いと思うこともあるのでしょうが、そこをあえて行くことが成功の秘訣なのではないでしょうか。」

 

Qリスクを冒す度胸をつけるにはどうしたらいいですか?

 

「まずは小さなことでいいので、自分が知らない世界にあえて飛び込む訓練をするといいですよね。いつもと違う道順で帰ってみたり、インターンに行ったり、旅行に行ったりすることです。アメリカへ行って、次の旅行もまた同じところに行ったら、そこはもう安心領域ですよね。自分が不安だなって思うところに行ってみる。常にそういう小さな冒険をしていることで、大きな冒険に行く勇気が培われると思います。特に、若い学生のうちに新しいところに踏み入る訓練をしておかないと、歳をとってからは、とても難しくなると思います。」

 

「私たち僕たちって傷つかないために生きているわけではないですよね?むしろ、ボロボロに傷ついている方が、かっこいい。ヒーローは、いつもボロボロになって、みんなを助けようとしています。そういう体験があるから、人生を語れますよね。」

  

Q「人生を語れる」とはどういう意味ですか?

 

「かっこいい大人は、友達とかに『武勇伝』を語れるじゃないですか。富士山に1人で登ってきたぜとか、1億も詐欺にあったけど返済したとか。つまり、自分が苦労してきた話を語るということです。ほとんどの人が体験していないことって、やっぱりかっこよくて、面白い話なんです。そういうかっこいい話は安全領域だけで生活していたらできません。常に危険なことにチャレンジしているベンチャーの社長が、女優にモテる理由もそういうかっこよさじゃないでしょうか。」

 

Q学生に向けてメッセージを頂けますか?

  

「一生に一回きりの人生なんだから、どうせならアホなことをやった方がいいと思います。僕は死ぬときになって「無難な人生だったなぁ」と、自分の人生を振り返りたくないです。「失敗ばっかりだったけど、毎日チャレンジして、毎日アホな人生を送ったな。いい人生だったな~」と思いたいです。アホな武勇伝がいっぱいあったほうが周りの人のためにできることが多いと思うし、何よりかっこいいと思っています。」

 

 

 安全領域を破った社長は、語れるかっこいい大人だった。フリーライフコンサルティングでは、数人の大学生がインターン生として働いている。岩崎社長のもとで働けば「安全領域をぶち破る」ことを学べるに違いない。

 

 

【取材:@kenfromkawasaki (東京外大)、長瀬晴信 】

 

 

★岩崎社長の著書の紹介★