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今回のインタビュイーは、ミテモ株式会社代表取締役の澤田哲也さん。

 

『ミテモ』って何??と思われた方、

ゆるキャラの名前ではありませんよ(笑)。

 

 

ミテモでは研修、通信教育、eラーニングなどの従来から一般的に行われてきた手法のほかに、

webレッスン、タブレット機器を活用した教育や、演劇手法を用いた演習などを組み合わせ、

最適な育成プログラムの企画・設計・開発・運用を行いつつ、理念やビジョンの浸透や組織内外のコミュニケーションを活性化する会社です。

 

そんなミテモ株式会社を率いる澤田さんに、

ご自身のキャリアやミテモが目指す世界を語って頂きました。

 

澤田 哲也(さわだ てつや)

ミテモ株式会社代表取締役。神戸大学法学部卒。2004年新卒採用コンサルティング会社に入社、年間1000名を超える学生と面談。2007年社会人教育・研修会社株式会社インソースに入社。営業兼企画担当としてIT、化粧品、インフラをはじめとした幅広い企業の人材育成を支援。2012年ミテモ株式会社代表取締役に就任。人材開発/組織開発戦略をベースとした教育プログラム開発・コミュニケーションデザインの事業化を行う。

ミテモ株式会社:http://www.mitemo.co.jp/

 

 

劇団員からベンチャー企業へ

 

―― 澤田さんの学生時代について教えてください。

 

学生のときは、小さめの劇団に所属していました。関西を拠点として活動している劇団で、芝居などの舞台をやっていました。

 

―― なぜまた劇団を…!

 

高校のときに弾き語りをやっていたんです。そのときに、路上に来てくれた人の中に、

「劇団をやってるんだけど、今度舞台に立ってみない?歌上手いやつは演技も上手いから」

と訳分からないことを言う人がいて(笑)、連れて行かれたんです。高2くらいでしたかね。そこからはまっていきました。

 

でも自分のなかでは「役者ではないな~」と思って、脚本を書いたり演出を考えていました。もちろん役者もやるのですが、全体をどう作っていくかを考えることが好きでしたね。

 

―― そのような上から俯瞰的に見ることが好きということは、昔からなのでしょうか?

 

俯瞰するというよりは、舞台を通してこういうメッセージを伝えたいなとか、こんなシーンを見せたいなということを妄想することがすごく好きだったんです。自分の発案で色んな人を巻き込んでいくポジションのほうが、自分として合っているというのは今でもそうですね。

 

―― 劇団での経験がまさにいま、一つの会社を動かす際にも生きているんですね。

大学卒業後は新卒採用のベンチャー企業に就職された澤田さんですが、就職活動中は何を意識していたのでしょうか?

 

財閥系商社などの大手企業を辞退して、僕が入った会社は世の中で言うところのいわゆるブラック企業でした(笑)。入社した時は同期以外に3人しか社員がいないような会社で、初日から営業に連れて行かれて「お前は顔が老けてるから3年目って言え」と先輩に言われました(笑)。

 

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なぜこのような会社にしたのかというと、かなり傲慢な話なのですが、当時は早く動かす側になりたいという思いが強かったんです。

One of Themになるよりは自分で動かす仕事がしたかった。人材系を志したのも、この業界ならもっと自ら意思と考えに基づいて戦略的に色々できるはずだと、人材系企業に勤める様々な社会人の方と学生時代話して感じていたからです。

 

―― 実際働いてみて、どうでしたでしょうか?

 

いま思い返すと、数値として自分の結果もそれなりに出ていたので自信になりましたし、面白かったですね。当時は苦しかったですけど(笑)。

 

また、自社の採用担当を務めていたのですが、そこで上手く成果が出なかったことが後の自分のキャリアを作っていくことになりました。

 

小さな会社だったからこそ、人が入れ替われば上向くのではないかと考えていたのですが、人が育つ仕組みがなかったのです。育つか育たないかは本人次第で、伸びる人は伸びるのですが伸びない人はつぶれていく…そこまでを制御する力が当時の自分にはありませんでした。

 

―― 人を伸ばしていく仕組み作りですね…そのときの気づきがインソースへの転職に繋がったのでしょうか?

 

その通りです。

ほんとにいい子たちを採用していたのに、思うような成果が出なかった。

語弊があるかもしれないですが、新卒で入ってくる子たちのほとんどは同じくらいのレベル。そこからは会社がどう伸ばしていくかなんです。

 

育成の仕組みというものを作らないと人は伸びないんだなと痛感したため、戦略的な育成体系の構築に興味を持ちました。

 

 

常にチャレンジする姿勢

 

―― そのような思いをもってインソースに飛び込んだ澤田さんですが、新たな発見も多かったと思います。

 

インソースでは研修に限らず、社内では前例のない研修以外の企画も自発的に提案していました。なぜならば、人が育つ文化を企業内に根付かせるためには単発で研修をやってもなかなか効果につながらないからです。

 

企業が人材育成を計画する時には二つの軸が存在します。ひとつはたとえば、「クレームが多い」とか「営業のテレアポのアポ率が低い」といった明確で短期的な課題を解決するために人を育てる。

そしてふたつめは、企業の長期的ビジョンに基づき人材を育成する。

5年後、10年後企業としてこういう会社になりたい、という長期的ビジョンがあり、このビジョンを実現するために会社を担う人を今、どう育てるかという軸です。

 

この後者の「長期的ビジョンを達成するためのひとつの要素としてインソースを使ってもらう」ことを意識していました。

 

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―― インソースでは数十人の部下を率いてマネージャーとして活躍していた澤田さんが、ミテモの代表になった経緯とそもそもミテモがなぜ誕生したかを教えて頂けますか?

 

ミテモ設立のきっかけを作ったのはインソース時代の僕でした。

 

さきほどのように長期的な視野に立ちつつ、クライアントにとって最適な解決策を提案しようとしていると、当然ながら研修だけではおさまりきらないケースが多く出てきます。個別のコーチングを行ったり、評価制度そのものを作るなど…。その過程でWEBや動画を効果的に活用することで従来よりも効果が得られた経験がありました。

たとえばWEBを使うことで事前に動画で学習してきてもらい、集合研修時は時間を短くして徹底的に議論を行える、など国内ではまだまだ新しい学習スタイルです。

 

このような新しい学習スタイルを広めていくために、インソースの子会社として2011年の6月にミテモは誕生しました。

 

―― 澤田さんがミテモで代表として意識していることを何でしょうか?

 

挑戦を続けないとだめだと思ってます。会社が生存できるラインがどのくらいで、最低限収益をあげられるキャパシティを踏まえつつ、常に新しいことをどんどん生み出していく。これが私たちの課せられた使命だと思っています。

 

 

自分のWHY/WHAT/HOWを考える

 

―― その新しい取り組みのうちのひとつとして、今夏フィリピン・セブ島での1週間のスタディ・ツアーを企画されていますね。

 

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ものづくり×国際恊働×圧倒的原体験「Co-Creation for Change」

経済発展めざましいフィリピンの中でも豊富なエンジニア人材を抱えるセブシティ。この地で生活者のインサイト(本当に求めているもの)を探求し、現地のエンジニアとともにプロトタイプを共創し、実際に現地の人に販売し、手触り感のあるフィードバックを受ける<Co-Creation>を通して、次代の働き方・事業創造のあり方を体験的に学ぶグローバル・ラーニング・プログラムです。

HP:http://www.mitemo.co.jp/cocreationforchange/personal/

Facebookページ:https://www.facebook.com/mitemo.sebu?directed_target_id=0

 

 

私が大手企業を相手に企画を練っている際に「御社の課題は何か」と質問すると、明確な答えが返ってこないことが非常に多くありました。さらに、「あなたはこの会社で何がしたいか」と投げかけると明確に答えられる人があまりにも少ないことに強い危機感を感じました。

 

会社の方針やで上司が言っている言葉をそのまま口にしているだけで、自分の言葉でビジョンを語れる人が少ない。

 

それはなぜかというと、どんどん新たなテクノロジーが生まれる、グローバル化が進む、市場の価値観がどんどん多様化する、など企業を取り巻く環境変化はどんどんダイナミックになっていっています。だからこそ、個々人が世の中を俯瞰する目線が持ちにくくなっているためだと思います。

 

 

そういった意味で今回のこのスタディツアーは、

・自分は仕事を通して、どのような社会の課題を解決したいのか?(WHY)

・どのような事業を創り上げていきたいのか?/自社のビジネスをどのように成長させたいのか?(WHAT)

・どのような立場でどのように働くことでビジョンを実現したいきたいのか?(HOW)

こういったことを突き詰めて考えることが出来る人材を育てていくための企画です。こういった人材こそが、10年後企業を引っ張っていくリーダーになっていくはずです。

 

―― 澤田さんはこの企画に何をのぞみますか。

 

ひとつは、“会社のため“ではなく自分がなぜ働くのか、そしてどのように働くのかを徹底的に考えてもらいたいと思います。それは何も国内で働くという選択肢だけではなく、海外で働くという選択肢も含めてです。

色んな選択肢がある中で自らの意思で選んだという納得感があるのであれば、たとえどのような環境変化と直面したとしても乗り越える活力になります。それは充実した生活にもつながります。

 

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面白いもので人は自分自身が満たされるとると、、自然と周囲に対する感謝の気持ちや貢献したいという欲求が芽生えてきます。自分だけが幸せであればいいと思うのではなくて、どうすれば他の人たちも心地のよいコミュニティを作っていけるのかを考えるようになっていきます。そうしていつのまにか社会をどう変えていくかに直面していくんです。人はこういった自分のWHY/WHAT/HOWという軸を確立している人のところに集まり惹かれます。それこそがリーダーシップです。こうやって自らのWHY/WHAT/HOWを確立していく経験を若いうちに提供していけたらと思います。

 

ふたつめは、より長期的で俯瞰的な視座を持ってもらうための原体験を提供することです。自分の身の回りのコミュニティの問題だけではなく、僕たち人間はさまざまな解決しなくてはならない問題を抱えています。地球温暖化や天候変動、生物多様性、有限な資源。これら国内にいただけではなかなか考えることもできないような課題を考えられる視点を身につけてもらう、一つのきっかけを提供したいと思っています。なぜならば10年後には、こういった長期的かつ俯瞰的な視座をもったリーダーこそが世界を牽引していくことになると信じているからです。このプログラムでは、セブのゴミの投棄場などに訪れてもらいます。人間が大量に消費した廃棄物が自然をむしばんでいる姿やゴミ山から使えるものを探して商売をしているストリートチルドレンの姿などを見てもらおうと思っています。

 

そういった現状を見て、自分たちはただモノを作って売って消費すればいいのではなく、その商品がどのようにエネルギーとして循環していくのかを考えてもらう。その場ですぐに解が得られるような問題ではありませんが、こういった原体験を積むことが必ず将来につながっていくと考えています。

 

 

 

ノマドと呼ばれるような働き方も存在してきた現代、

私たちの働き方は一昔前と全く異なったものになりつつある。

 

いつ、どこで、誰と、どのように働くのか。

その選択肢のひとつとしての海外はもはや決して遠いものではない。

 

ミテモでは今回紹介したスタディツアーなどの企画のほかにも、数多くのセミナーも開催している。次回の8/3は、「世界を舞台に自分のキャリアを築くという選択肢」という冠のついたセミナーが開かれる模様だ。

本当に自分らしい働き方を模索しようとしている人たちにとって、「踏み出す一歩」になるに違いない。

 

 

 

8月3日開催!「世界を舞台に自分のキャリアを築くという選択肢」

日本国内に縛られず、世界を舞台に幅広く自分のキャリアの選択肢を考えることで、自分自身の働き方に納得し、希望をもち、エキサイティングな人生を送るための方法を皆さんと一緒に検討する場を提供します。

日程:2013年8月3日(土)13:00~17:00

会場:ミテモ株式会社 本社セミナールーム

(東京都千代田区神田錦町1-19-1 神田橋パークビル5階)

参加費用:1000円

特典:「セカ就! 世界で就職するという選択肢」を購入、持参いただいた方は、500円で参加可能

定員:40名

詳細:http://www.mitemo.co.jp/cocreationforchange/sekaicareer/

  

 

【文・写真…長瀬晴信】