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とあるイベントへ行ったとき

会場の空気を作りMCをこなす姿にとても興味を持った


軽く話を聞きにいくと、国際協力、イベントMC、意識改革の団体代表…?

『MC SHIRO』こと、白石祐人くん

 


ふざけているようで、本気で考えています

覚悟、しています

 

『国際協力団体の意識を変えたい』
しろ君の熱い想いに迫った

 

 

 

 

最初の動機のままだから、何をしたいのか分からなくなるんですよ

それはあなただから、できることなの?

 

 

——しろ君が国際協力に興味を持ったキッカケは何ですか?


僕自身はSIVIOという国際協力団体に所属しています。もともと大学に入って、即効で干されて(笑)、大学生活に楽しみを見いだせないでいました。

 

僕の 高校の文化祭に行ったとき、そこにSIVIOが来ていて、「しろみたいな子がほしい!」と言われたんです。そこで実際にミーティングに行って、惚れて、 SIVIOに入りました。

 

 

——自身が団体に所属しながら、疑問を抱くようになったのですか? 

「子 どもたちがかわいそうだからやる。」と言っている人に『そういうのは辞めてほしい』と思ったんです。僕自身は2回生の夏にラオスに行った時、問題意識を持 つようになりました。「かわいそうな子どもたちを救いたい!」や「国際協力をしたい!」という動機の人が多いんですよ。

 

でも、みんなその動機のままだか ら、何がしたいのか分からなくなるんですよね。


ラオスの子どもたちは、学校やトイレが汚くてもそういう環境で生きてきたんです。変えることは大事ですが、自分の人生を悲しんでいるわけでは無いですよ ね。「かわいそう」じゃなくて、その現状に自分なりの問題意識を持ったときにこそ国際協力活動をやるべきやと思うようになりました。

 

 

——そして、しろ君は自身で団体を立ち上げたんですよね?

 

はい、『STAD』という団体を立ち上げ、代表をしています。これは国際協力団体の情報の中央、プラットフォームでありたいと思い作りました。STADを運営するメンバーは、国際協力を1年以上やってきて、各団体でコアスタッフとして動いたことのある人たちです。


活動としては定期的にイベント開いて、関西で活動する国際協力団体のメインスタッフに来てもらっています。そこではSTADのメンバーをファシリテーター にしてワークを行い、国際協力の現状、団体としての現状を踏まえて議論しています。これから考えて行かなければいけないことを、各団体に持ち帰ってほしい という想いでやっています。


メッセージはシンプルで「いったん落ち着こうぜ!」「お前ら何やりたいの!」ということなんですけどね(笑)。

 

 

——私自身が関わっていないので分かりませんが、「お前ら何やりたいの!」とは……そういった団体ではどんな現状があるのですか?


僕が「どうして国際協力なの?」と聞いても、答えられる学生が少なすぎるんです。国際協力に関わるきっかけは何でも良いですが、一年もやっていて「楽しい から!」や「なんとなく!」と答えているのは頭悪いと思います(笑)。

 

そうじゃなくて、自分の目的意識を見つけるべきじゃないですか。そういう学生が多い から、「手段化して楽しくなっちゃったけど、目的が……。」ってなっているんですよね。

 

——手段の目的化ということですね。やはり何か問題が起きているのですか?

それで良いことをしているなら良いのですが、間違ったことをしているから問題なんです。団体で見てみれば、街頭募金でたまったお金でイベントの費用にあててしまったり、国際協力を謳っていても具体的に何がやりたいか分からないものもあります。

 

「悪いことをやっているわけじゃないから良いじゃん!」で許されるのではなくて、『やるんやったら、ちゃんとやろうぜ』と思うんです。

 

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『国際協力ごっこ』をしていると思ってしまうんです

大きな責任で、僕らは動いているのに。

 


——ボランティアという立派なことをしているからこそ、指摘されては勿体ないですよね。どうしてこのような意識の差が生まれるのだと思いますか?


どの団体にもありがちで、『国際協力ごっこをしている』と分かっているなら良いですが、『本気でやっている』と思っていることが問題なんです。

 

SIVIOは全国的にチャリティームーブメントを起こしたくらい、すごくいい団体やと思っています。自分なりに勉強もして、理にかなった活動をしていることに気づきました。でも、自分の所属する団体でも『これは国際協力ごっこをしているだけだ』と感じることもあります。

 

だからこそ、みんなにも気づいてほしいと思うんです。

 

——『国際協力ごっこ』とは、例えばどのようなところで感じるのですか?

クラブイベントをするならクラブの勉強をするべきなのに、『やることやってるつもりになっている』のが嫌なんです。集客しなければ国際協力にならないの に、自分たちが楽しんでいるだけではあかんと思います。

 

イベントは、たくさん人が来るからこそ面白いんです。自分の知り合いばっかりでしょぼいイベントに したくないじゃないですか。せめても集客のお金で学校立てるんやから、それが国際協力をやっている責任じゃないですか?

 

僕はこのことに気づいてほしいからこそ、STADのイベントを通して伝えたかったんです。国際協力団体の意識改革のきっかけになってほしいんです。

 

 

—— 人の意識を変えるって、難しいですよね。

 

国際協力団体の現状に風穴空けたからこそ、続いてほしいと思いますよね。でも、僕らが言っていることが学生に届いているかが微妙なんですよね。交流会を行ってきましたが、僕も『ディベートごっこをしているのではないのか』と思うことはあります。

 

学生だけできる国際協力は、本当に無いです。極論、バイトやサークルの片手間にできることは無いんです。だからこそ『俺も国際協力ごっこを集めているのではないかな』と思ってしまいます。


だけど、しんどいけれど、やるしかないんです。どこかで気づいてくれればいいなと思います。

 

 

—— 学生の国際協力はどうなっていくと思いますか?

 

正直分かりません(笑)。とりあえず、すぐにデカいことしようとするのは勘弁してくださいと思います(笑)。自分たちのベースの活動を、信念をやり通せてこそ、そういうことは言ってほしいですよね。

 

毎月毎週、イベントをやってこそ分かるものなのに、『1000人規模のイベントをやりたい!』とか、いやいやいや〜って思いますよ(笑)。

 

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今の学生イベントは、お客さんのことを考えていない

MCとして、イベンターとして、言いたいことがある。

 

 

—— 規模感を求めるイベントはよくありますよね。

 

だいたい、もっとお金儲かる方法あると思うんですよ。安く多く人を呼ぶなんて、効率悪いんです。1回5000円でも、内容が濃くておもろいイベントだったら来たいと思いますよね?

 

今のイベントって、来てくれるお客さんのこと考えられてないんですよ。主催者側の自己満足になっているんです。

 

—— MCをやっていて学んだことはありましたか?

MCの難しさは100人いたら100人ツボが違うということなんです。もちろんお客さんを選べませんし、その中で全力で自分のキャラでやり通しています。


それに、MCだと他団体のイベントへの姿勢も分かって、団体の良し悪しも見えるんですよね。

 

 

—— やはり、MCだからこそイベントを見る目も養われたんですね。

 

最近では個人依頼が来るようになって、まじめなイベントだったり、クラブイベントだったり、選ばずにイベントをやってきました。バイト先もパーティホールだから常にイベントをやっていますし、参加者としても1年間で50以上はイベントに行っています。


こうしてMC、スタッフ、お客さんの立場でイベントを見れるようになって、イベントの大切さが分かるようになったんです。

 

—— しろ君はイベンターとしても活動していますよね。

そうですね、僕は個人でクラブイベントもやっていました。京都は特にクラブに悪いイメージを持つ人が多いんです。こういうイメージを作っているのは、中途 半端にしょうもないイベントを作られたせいなんですよね。

 

スタッフが「今日は来てくれてありがとう」ってお礼言って回るべきなのにナンパして回ったり、人 数をただ集めれば良いと思ったり……。いろんな団体やサークルとかがクラブイベントをやるのは、簡単に作れるからなんですよ。本気でやってる人間からする と、シンプルに邪魔なんです(笑)。


面白いイベントは、もう一回ここにきたいと思わせるものです。僕が主催するイベントは、リピーター率が5割もあるんです。お金を儲けるのが大切じゃなくて、もう一回きてもらうことが大切なんです。

 

自分がどっちもやっているから、思いが強くなりますよね。

 

——しろ君は、正義感が強いんですね。

前に出たくても出られない内気な人間だったのに、いじめられてから『嫌われてええわ!』と吹っ切れて、言いたいこと言えるようになりましたね。めっちゃおもろいって言ってくれる人と二極化しています(笑)。


悪者になってでも言いたいんですよ。基本的に曲がってるのが嫌いなんです。やるんやったら、言うんやったら、筋を通してほしいんです。もし僕が間違っていたとして論破されるんやったら言ってほしいですが、そんなん聞いたことが無いんですよ。

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「俺の評判、また割れそうですね(笑)。」

笑いながら言うけれど
語るからには、彼の覚悟が目に見えた。

それくらい国際協力に本気で、イベントに本気で

メンバーを思っているからこそ

 

彼の強いことばは響いてきた。

 


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【文・写真:三宅瑶】