no199.1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

国際協力活動をしてきた白峰彰子さん。

「急に勉強を始めて学生団体から姿を消したけれど、どこへ行ったの?」と思っている方へ。

 

白峰彰子はここにいます!

 

『私は正義の味方になりたい。』


―え?と聞き返してしまいたくなるような夢。それはどうしてでしょう

 

昔から正義感が強かった気がする。それを正しい方向に持っていってくれたのがお母さんで、

お母さんが「人に優しくしなさい」とか「やっていいこと悪いことの見分けをつけなさい」

ってしっかり言ってくれたんだよね。


そうやってお母さんが教えてくれたことが一番大きいバックグラウンドかな。

 

―そこからどうして国際協力に?

 

中学生の時に、社会の授業でイラク戦争のドキュメンタリーを見て、イラク人の市民の子どもがアメリカ兵に殺されてて、「アメリカ人めっちゃ悪いやん!」って思ったんよね。


その次に見たのが、イラク人がデモをしていて丸焦げになったアメリカ人3人を串刺しにして、それを持ってアメリカ帰れと言ってて、それを見た時に「イラク人も悪いやん!」ってなったんよ。

「この戦争を辞めさせなきゃいけない。私がどうにかできるんじゃないか」と思って、親に「イラクに行く」って言った(笑)。

 

―かなり突然ですね(笑)。


「私なら戦争を止められる!」って、勝手に思ってた。でも、もちろん行けるわけがなくて、日常と戦争が起こっている世界とのギャップがあった。


今すぐ止めなきゃいけないのにあたしには学校に行かなきゃならないし、自分の力じゃどうにもならない世界を見て結構もんもんとして過ごしてたかなぁ。大学 入って、戦争から国際協力を見ていたけれど、いつしか貧困にも興味を持って、学生のうちにできることをいっぱいやれたらなって思って活動してた。


でも、気づいたの。『国際協力って全般的に見て絶対的に世界を良くしてるとは言えないなって。』

 

―それはどうして?

 

たとえば、最近黒人解放を可決させたアメリカの偉大な大統領であるリンカーンの映画を見たんだけど、黒人を解放をさせることは、私は正しいと思うんだけれど、黒人を解放したら黒人の雇用のために白人が危険にさらされることになるし、そう主張している人もいる。

黒人は解放されるべきだったし、それで正解だったと思っているけれど、それがなされたあとの利害とかを考えなければいけないと思ったら、『国際協力をして得してるのは、いつまで経っても支援者なんじゃないのかな?』と思えてきた。

『国際協力ってなんだろう、経済発展の意味ってなんだろう、平和ってなんなんだろう。』

って考えることがある。

自分が学生のうちにやれることって、やろうと思っている全てのことをしても、自分が将来自分一人で生きていけるのかっていったらそうじゃないかもって思う。

確かに学生のうちにやれることってたくさんあると思うけれど、本当に今やるべきなのは、高校時代みたいにもんもんと勉強もせず暮らすっていうよりも『大学生のうちは将来自分が生きていくための専門性を身につける』とかなんじゃないかな。

『専門性を身につけた上で国際協力とか人のためにできることがある』って悟りを開いたの(笑)。

 

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本当に必要なこと

 

―悟りですか(笑)。『国際協力ってなんだろう?』そんな疑問が浮かんでも将来、国際協力がしたいというのは??

 

国際協力ってニーズがあるけど、学生がやっているのって勝手に可哀想って思って一方的にやっているように見えることもある。学校建てて貧困のサイクルをなくすっていうのは少し安易に思える。


私は、本当に求められるのは『努力できる可能性が見つかること』じゃないかなって思うから、機会の平等こそ本当に必要だと思う。

 

―そこから選択してもらいたい?


 

そうそう。インドにには選択する余地もなく生きてる人がいて、それでも社会は成り立っているの。自分次第だけど、日本人って全員努力する機会って与えられているよね。だから私は人のために、貧困で困っている人を助けたい。


大学に入って国際協力活動したけれど、活動自体に将来性が見えなかった。だから、将来的にも貧困に苦しむ人々にアプローチし続けられる可能性があるのは勉 強することだと思ったんだ。今活動したら今は満足できるかもしれないけれど、将来もしOLになった時、『過去はできていたのに今は時間がないから何もでき ない』と思わないために、将来に余裕を持つためにも勉強をするの。

 

 

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―今できる範囲は決まっているけれど、今勉強したら未来が広がる


日本の社会って求められるものが多くて、それに応じようとしたらいっぱいいっぱいになるよね。だからこの取捨選択が大事なんよ。


そういう世の中で今の私が生きていける自信がないし、日本社会で自分が納得して生きられるっていうことが自分の中で結構優先順位が高いから、今しかできないことっていうのは勉強かな。


―活動が中途半場になるなら勉強を?

 

 

今しかできない活動なんていらないよ。国際協力はサークルじゃないし。

国際協力って生涯かけてやりたいって思うものだと思う。私はね。


あたしって周りの国際協力やってる学生からみて、「え、なに急に勉強し始めたん?」とか思われてるかもしれないけれど、私の中では、貧困とかそれをなくす最短の手段が自分に知識を身につけることだと思った。

楽しいからやるとか、学生のうちの思い出でやるとか、それはほんまの国際協力じゃないから。

就活で有利やからってやってる人もいるけど、命かかってるから!

 

3つの提案

 

―確かに就職に有利とか世界には関係ないですよね。

 

支援者の方が食べていける活動が広がっているけれど、支援者が儲かる支援はほんまの支援じゃない。すごく矛盾してるよね。大学生ってやりたいこといっぱいあってじたばたすると思うんよ。

そういう人に私は3つの提案をしたい。

 

『夢をかたれる飲み友達、つまり一生涯の友達を作ること』

『何か1つ専門性を身につけること。やりたいことを1つ全力でやってみる。』

あとは、『インドに行く(笑)。』

これが大事かな。

 

―今、身につけようと思っている専門性は?

 

マネジメントです

会社の経営とか。会社のまわし方、上手い経営できる技術を知識として身につけることができれば社会全体のことも理解しやすくなるだろうし、社会のことを理解することができれば世界のことを理解するのに応用できると思う。

例えば、地球全体を1つの会社としてみるとか。そういうことも可能になるんじゃないかなって思ったりもしてる。そんなこと言ってる人いないんだけど、もし、『地球全体が1つの会社って考えたら、もしかしたら平和な世界を望めるかもしれないかな』って思ったんだよね。

一見国際協力とは関連性がないようにみえるけど、世界を1つの会社としてみれたらうまくいくマネジメント方法が思い浮かぶかも。思い浮かべば世界は平和になると思ってるよ。

これ今日初めて言った。私の夢、カミングアウトなうです(笑)。

 

―カミングアウト(笑)。

 

こんなデカいこと言ってるけど大丈夫なのかな(笑)。

 

―大丈夫です(笑)。それを努力のチャンスにつなげたい?

 

努力するチャンスがみんなに平等に与えられる世界になればいいと思うけど、まだ全然アイデアはありません。

実際に地球を1つの会社にみたてますとか言ったら独裁者になるし。


だけど「こういう考え方があるんですけど」って、もし社会に提唱できる機会があって主張できれば私にとっての好機だと思う。そうすれば、批判なり賛成なり してもらって、また違う考えが生まれると思うんだよなぁ。その時、世界は変わると思う。

 

 

 

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 (手の模様はヘナアート)

 

―インドに行くというのは??

 

 

私の中でのインドの立ち位置って第二の故郷なんよね。縁でインドと繋がったと思うんだけど、1回目行ったときインド好きになれなかった。

 

―それはどうして?

 

お腹壊した(笑)。しんどかった。けど、半年したらまた行きたくなるし、2回目行ったとき、「あーここやわ」って。それはほんとに直感でしかない。

日本って何もかも消されてるんよね。音も消そうとするし、臭いもだし、人間が生きてて感じる五感をできるだけ消そうとしてるんかなって思うんやけど、インドってめっちゃ臭いしめっちゃうるさいし。

でも、生きてるって感じた。『もっと命まっとうしな』って、『私日本で何してるんやろ』って思った。

 

indokodomo

 

 まだ日々発見なんよね。偉い人たちが積み重ねてきた1つの学問があってそれを学ぼうとするのに必死。でも、ある程度自分が学んだなって思ったときに独自の方法や考え方が思いつくんじゃないかなって考えてる。あたしクズやけど自信があるんよね。なんでかわからんけど(笑)。

 

今勉強してるのが今までで一番楽しい。友達と飲んで、勉強して、っていうのが楽しい。

 

そういえばこの前、母が面白半分で占いに行ったらしくて、私の将来を占ったらしいんよ。そしたらね、白峰彰子の人生は「奉仕」の人生なんだって。優しすぎる くらい優しい性格をしているって。でまかせで言われたことかもしれないけれど、人に奉仕できる人生、つまり人のために生きられる人生って一番幸せだと思 う。

本当かよ(笑)。って思うけれど、私の前世は聖職者で、もっと人のために生きたいと思いながら死んだんだって。だから前世にやり残したことを今世やるんだって。

 


―当たってますね。


 

占いなんて信じていない人はたくさんいると思うし、冗談かと思うけれど、私は今世でも人のために生きたい。絶対にやり遂げるために、今最大のエネルギーを補充するために頑張ってる。だから私は一人でも生きられる準備をしてます。ちなみに結婚願望とかありません(笑)。

私の中での幸せの定義は、『世界中の全員が幸せになること』。だから私は幸せにならんの。自分1人の幸せももちろんあるけど、世界が幸せで、私も幸せかんじたいな。

それは不幸だって言われたことがあるけど、

私は世界の現状に気づけて、むしろ幸せだなって感じる。

人生の目的は幸せになることなんだよ。だってそうでしょ?『みんな幸せになることが目的』なんだと思う。

世界が幸せで溢れてほしい、そのアプローチをしたい。

私は大学1年生のとき、常に、非日常を求めてた。毎日楽しいことしようってしたけれど、非日常って疲れる(笑)。

このあいだヨーロッパに行ったんだけれど、行く前は『ヨーロッパ素敵~、あんな非日常的なとこに住みたい~』って思ってたんだけれど、ヨーロッパの人たちもみんな、日常してた(笑)。

日常が私の中でのキーワード。日常を淡々と繰り返すだけじゃなくて、日常が未来を作るから。

あ、1つ良いこと言うわ(笑)。

『今の充実が未来の充実。』

今の日常を普段と違うことを毎日をやっていくよりも日常の中で何か見つけることが大事。

 

 

―日常で見つけたことは?

 

趣味が茶道なんよ。茶道に魅了されるのはゴールがないからなんじゃないかな。

茶道っておもてなしの心でお茶たててもらってありがたいと思って飲むじゃん。

それ、すごくない?(笑)。

もしそれを日常でみんなが感じられるようになったらすごいと思うし、全部に感謝できたらいいなって思いながら茶道やってたりする。だから日本の文化ってすごいんよね。

おもてなしの心は誰よりも持っていたいです。

毎日ね、もっと優しくなれるって思いながら生きてるよ。

辿ってきた過去があっての今だから、普通に大学に入って勉強してただけじゃ味わえない充実感があって、今まで辿ってきたものはかけがえのないものだなって思う。

日々の勉強が国際協力活動に繋がってる。『あたしは生涯国際協力活動を続けます。』

 

 

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―最後に、一番伝えたいことは?

 

『白峰彰子ここにいます!』

 

 

表だって行動している人の活動は見えます。

でも、今、行動することが全てではないんですね。

 

非日常を求めがちな大学生活。
一度日常を振り返って、
日々の積み重ねた何かを見直してはみませんか?



将来、白峰彰子さんが

「世界中の人が幸せだから私も幸せ!」
と言ってくれる日が来るのを期待しています。

 

【文:田中瑞穂】