今回のインタビューでは、アイセック一橋大学委員会派遣で日立製作所においてインターンシップを行ったパオラ・アンドレアさんにお話を伺った。

彼女はコロンビア出身で、現在大学四年生である。

 

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コロンビア

 

―― はじめまして。早速なのですが、まず最初に、母国であるコロンビアについて教えて頂けますか?

 

コロンビアは南アメリカに位置し、スペイン語を公用語とする国です。コロンビアには季節が無く、気候は都市によって変わります。たとえば、コロンビアの首都で私のホームタウンであるボゴタの平均気温は13~15℃です。

コロンビアの北側にはパナマ、東側にはベネズエラ・ブラジル、南側にはエクアドル・ペルーがあります。そして、北はカリブ海、西は太平洋と二つの海に面しています。

 

ボゴタは、コロンビアの中でもっとも現代的で大きな都市です。日本のような電車や地下鉄がない代わり、「トランス・ミレニオ」という大型バス2台を連結させた特別なバスがあります。トランス・ミレニオには駅もあり、特別な経路が設けられています。

また、コロンビアには唯一電車がある都市があり、「メデジン」といいます。私は行ったことがないのですが(笑)。

コロンビアは、先ほど言った2つの海や数多くの島々、アマゾンジャングルなど生物の多様性で有名です。

最も広まっている宗教はキリスト教で、そういうことから伝統的な建物の多くは植民地やヒスパニックの建築を取り入れた教会です。

加えて、非常に多くのフェスティバルが開かれます。そのうちの一部はキリスト教のもので、何故キリストが私達に命を捧げてくれたのかを思い出させてくれま す。コロンビア人はお祝い事が大好きなため、ある人は「コロンビアでは毎日フェスティバルがあるんじゃないか」とも言っていました。

 

―― アンドレアさんのFacebookを見させてもらいました。職歴の中で”Himitsubs”というものを見つけたのですが、これはなんでしょうか?アルバイトか何かでしょうか?

 

いいえ。コロンビアにはアルバイトがありません。これはボランティアのようなもので、すごく楽しいです。私はアニメが好きで、日本語と英語をスペイン語に翻訳していました。

 

―― おお、素晴らしい。日本のアニメの中で何が一番好きですか?

 

ドラエもんとポケモンは知っています。あとは、多くの日本人の人が知らないようなものもかもしれません。

 

―― どうしてボランティアに加わったのですか?

 

私の友達がこの組織を作ったので、彼が手伝って欲しいと頼んできたんです。というのも私は英語が分かるから。コロンビアでは英語が理解できる人がそう多くはないのです。

 

アイセックとの出会い

 

―― 何故日本、そして(株)日立製作所(以下、日立)を選んだのですか?

 

外国に行きたかったんです。コロンビアでは、外国に行くと国に戻ってきた時いい仕事・より良い生活を得られることが多いのです。色んな選択肢を見てまわっ たのですが、それらの全てがとても高価で信頼できるものではありませんでした。ですから、大学でアイセックの人たちと話をし、彼らの体験を聞きました。私 はそれが気に入って、去年の3月か4月にアイセックに入りました。

最初は、私の大学でアイセックのマーケティング関連の活動をしていました。そして、去年の9月までにどこに行くか、どの国に行くかを探し始めました。私は日本語を勉強していたので、日本に行きたかったのです。

そしてアイセック一橋大学委員会が日立でのインターンシップを募集していることを知りました。その時は日立のことをあまり知らなかったのですが、研修開始までに十分な知識を身につけて、働くことになりました。

 

―― 日本に来る前に、日本に興味がありましたか?

 

はい!大学に入る前に日本語を勉強したいと思ってました。それで日本語を勉強していました。

 

―― 何故日本語を学びたいと思ったのですか?

 

日本で学びたかったからです。日本の大学院で勉強したいですね。

 

―― どうして日本で勉強したいと思ったのですか?

 

コロンビア人が日本に来ると、日本から奨学金がもらえるんです。それと、外国に行くのが私の家庭の慣習でした。上の兄と父は短い期間ですがアメリカに留学に行っていました。

 

―― 多くの人はアメリカに行くのですか?

 

行きますね。

 

―― 日本に来る人の数は少ないですか?

 

はい。コロンビア人は日本語がとても難しいと考えているからです。

 

―― コロンビアではアイセックはとても有名ですか?

 

有名な大学の多くはアイセックがあります。

 

―― アイセックの人はどこに行きますか?

 

ブラジル、アフリカ、ポーランド、ロシア、トルコなどです。アジアに行く人はあまりいません。

 

―― その理由は何でしょう?

 

私が思うに、コロンビアの人はアメリカやヨーロッパが過度に好きなんです。そのためそちらへ行こうとします。私と私の友人と少し違くて、一番仲の良い子はアイセックを使ってナイジェリアで働いています。

 

 

 

インターンシップ@日立

 

―― それでは、日立に関する質問に移らせてください。日立ではどんなことをされているのでしょうか?

 

私は2ヶ月間株式会社日立製作所関東支社で働きました。4月9日から6月1日です。インターンシップでは主に2つのことを行っていて、ひとつは社会インフラのグループと一緒に、もうひとつは情報システムのグループ(公共向け)と一緒に働いています。

 

―― 具体的にはどのようなことをされていたのですか?

 

指導員と一緒に顧客訪問し、日立の製品を提案し、会議にも参加しました。

私は見学していることが多かったのですが、疑問点があったら指導員の方が日本語にして質問してくれました。

 

―― 日立では何か最終課題はありましたか?

 

最終日に北関東支店でインターンシップ最終報告会と題した報告を日本語で行いました。質疑応答も含め30分間ありました。

指導員の方が翻訳や原稿を作るのを手伝ってくれました。また、人前でプレゼンをするやり方を練習するために時間も割いてくれました。おかげで最終プレゼンテーションではいい結果を残すことが出来ました。とても感謝しています。

 

―― 一緒に働いている人はみんな英語が出来ましたか?

 

全員が話せるわけではありません。しかし、私は彼らが英語に触れる機会を少しでも多く作り、彼らが英語を話すように動機づけるための手助けをしています。

 

―― コロンビアの企業と日本の企業で何か異なっていた点はありましたか?

 

コロンビアの大企業で働いた経験がないのではっきりとは言えないのですが、日本の会社員たちは常に時間を守っていると思います。そして、勤務終了時間になっても働き続け勤勉だと思います。

 

―― 日立で働くやりがいは?

 

大企業がどのように動いているかを学べました。多くの製品や設備についてのノウハウを得ることが出来ました。

 

―― 大学で学んだことが仕事に役立ちましたか?

 

思いませんね(笑)。大学では経営学を学んでいるのですが、大学で学ぶことは単に理論にしかすぎないと思います。

 

 

日本

 

―― 日本人の特徴はなんだと思いますか?

 

日本人はとても心優しいと思います。もちろん、コロンビア人も優しいです(笑)。

 

―― 日本でびっくりしたことは何でしょう?

 

電車には驚きました。混雑がすごく、駅が巨大で、迷子になってしまいました(笑)。

それと、入国した時、アメリカの入国手続きとの違いを感じました。

アメリカは多くの移民を抱えているため、入国することは非常に難しく、入国審査官はたくさん質問をしてきます。一方、日本への入国はパスポートを入国審査官に見せるだけで全く質問をされませんでした。

 

日本語が出来ないから日本に来た

 

―― 将来の夢を教えてください。

 

私の夢は日本に戻ってきて勉強することです。公共政策や国際協力について学びたいです。

 

―― どんな職業に就きたいですか?

 

コロンビアの外務省で働きたいです。公共政策を学ぶことで社会そして経済の発展に貢献したいです。

 

―― 日本の大学生にメッセージをもらえますか?

 

たとえあなたが英語あるいは他の言語があまり出来なくても、外国に行ってみてください。

というのも、私が日本に来たのは日本語が出来ないから。私は英語が苦手な友達が海外に行ったことにとても刺激を受けました。私は日本に行きたかったのですが、日本語のスキルが足りないことを恐れていました。でもそんなことは関係ありません。

外国で得ることができる経験はすべて、かけがえのないものです。

言語についてあまり心配する必要はありません。

 

―― それでは最後に日本での生活を振り返って頂けますか?

 

日本で生活することは夢でした!!混み合った電車にいらいらすることもありましたが、幸運なことにそれも回数としてはあまりなく、私は日本にいられたことを本当に幸せに思っています。

料理も、コロンビア料理とは異なった風味で刺激的でした。日本食がしばらく食べれないことはとても残念です。

日本人はいつも私に心優しくしてくれて、私の気分がいいように手助けしてくれました。また、日本のチームワークの精神も感じ取ることが出来ました。これはコロンビアとは異なった日本のいいところです。

日立について多くのことを学びました。日立のような素晴らしい従業員、素晴らしいワークスタイル、素晴らしい製品・サービスを誇る大企業で働く機会を持てたことを、嬉しく思います。

今後も日本語を勉強し続けます。またいつか会いましょう!

 

 

【インタビュアー・翻訳・写真…長瀬晴信】【インタビュー協力…アイセック一橋大学委員会】